ショウガ(生姜)の話です。
ショウガは身体をあっためるとか、毒を消すとか、いろいろな薬効があると言われていますが、
ショウガの辛み成分に、ジンゲオールとショウガオールという際立った作用を持つ成分があるのだそうです。
先ずは、文献から・・。
ジンゲロール( Gingerol)は、有機化合物の一種で、何と、化学式があるんだそうで、C17H26O4で
表されるのだそうです。何やら懐かしい感じもしますね。
で、新鮮なショウガに含まれ、唐辛子などの辛みであるカプサイシンやコショウに含まれるピペリンなどに
近い辛みなのだそうです。調理によってジンゲロンに変化し、独特の刺激のある甘い香りを出します。
乾燥したり、熱する(30~80℃)とより強い刺激を持つショウガオールに変化するのだそうです。
なので、一般に生のものより乾燥や加熱ショウガの方が辛みが強いそうです。
ショウガオール (Shogaol) は、その名を日本語の“生姜”から付けられていて、まさに、ショウガの
辛味成分です。ショウガを乾燥したり加熱した時により強く変化するのです。
ここで、薬効について、作り酒屋から出版されている「健やかだより」から、拾い読みしてまとめてみます。
ジンゲロールには、手足の抹消血管を広げて血流を良くして皮膚表面の温度を上げる作用があり、
体幹の温度はそれほど上げずに発汗するので 体温が奪われ体を冷やす。 風邪を引いたときなどなどの
解熱効果が期待できるといいます。また、細菌、寄生虫、ウイルスにまで殺菌効果を持ち、食中毒などにも
効果的だそうです。お寿司にショウガを添えて食べる・・なども理にかなっているのですね。
この他、ジンゲロールには、脂肪の吸収を抑える効果、抗酸化作用、胃腸の働きを整える作用、アレルギー症状を
抑えるなどの効果があり すぐれものですね。ジンゲオールは、乾燥や加熱すると変化するので、
生のまゝ摂るのが良いとありました。
一方、ショウガオールは、身体を芯からポカポカ温めてくれる作用があるそうです。寒い時などには、
“しょうが湯”などをすすると温まりますね。また、脂肪の燃焼を促進する作用がありますから、
運動する前にしょうが湯を摂るとダイエット効果もあるようです。ショウガオールは、熱したショウガに
多く含まれますから、加熱調理したものが良いのでしょう。
根生姜
(野菜図鑑HPより)
ショウガは、根生姜(土生姜)、葉生姜(谷中生姜)、矢生姜(ハジカミ)などで食しますが、ここでは、
土生姜を対象としています。また、ジンゲロールが4倍もある金時生姜は、希少品種であり、普通のしょうがに
比べかなり小さく、切り口は濃い黄色だそうです。
昨年、蓼科農園で、ショウガの栽培をしましたが、一応収穫は出来ましたが、気温のせいか小さいものしか
採れなくて、いまいちでした。
ついでですが、トウガラシなどの辛みを計る単位に、スコヴィル値(Scoville scale)というのがあり、
Scoville heat units, (SHU)は、辛み成分カプサイシンの割合を表し、ショウガオールのスコヴィル値は、
160,000 SHUといわれ、コショウの辛味成分より辛く、トウガラシの辛味成分よりは辛くないのだそうです。
スコヴィルというのは、化学者の名前で、1912年に味覚テストを考案したことからその名がつけられたの
だとか。
スコヴィル値リストを、ウイキペディアより抜粋して参考に示します。
世の中には、あるといえばあるものですね、こんな辛いものが・・。ハバネロは、このあたりの位置だとは・・。
(ウイキペディアより)
蓼科農園では、赤トウガラシ(タカノツメ)を栽培していますが、makさんは、これら辛いものが大好きで、
赤トウガラシ(まだ赤くなっていない青いものも)を刻んで食したりしています。
トウガラシには、辛味があり香辛料として使われる品種と、辛味がないかほとんどない代わりに糖度が高く、
主に野菜として食される甘唐辛子があります。 以下は、ウイキペディアより抜粋しました。
「・香辛料 : 鷹の爪、本鷹、三鷹、八房、ハラペーニョ、スーパーチリ、カイエンペッパー、エスプレットなど
・野菜 : ピーマン、パプリカ、ししとう、ひもとうがらし、弘前在来トウガラシ、伏見唐辛子、
万願寺唐辛子、ピメント(Pimento)など
ただし、パプリカには辛いものもあり、乾燥させて香辛料としても使われる。また、ししとうには
1割くらいの割合で辛味があるものが混ざっている。」
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