昨日 21日は、春分の日でしたが、粉雪が舞って前方が霞むくらいでした。
先頃、開花宣言もありましたが、花も驚く寒いお彼岸の中日でした。
奈良、斑鳩の里に春を告げる風物詩として、3月22~24日に法隆寺・聖霊院で繰り広げ
られる華麗で荘厳な法要とあります。 聖徳太子のお会式のことで、その始まりは、
「夢殿」が建立された天平20年、748年頃と考えられていて、聖徳太子が亡くなった命日に
遺徳を偲ぶ太子礼讃の法要なんですね。
聖霊院の本尊で 秘仏とされる聖徳太子摂政像が開扉され、太子像の宝前に古式の飾り物、
餅、大豆、果物などが供えられ、堂内の華麗で荘厳な空間とあいまって、まるで極楽世界を
演出しているかのような光景だそうです。
これらのお供物は、約1カ月前から古い記録に則って手作りで準備されるといいます。
聖霊院内部のお飾り
(ネット画像より)
この時季、奈良では、3月1~14日の東大寺、二月堂のお水取り(修二会)があり、それ
に続くイベントとして、法隆寺で厳かに繰り広げられるのですが、聖霊院内部の法要なので、
youtubeなどの映像もなく、その光景を見ることは出来ないのですね。
お会式
(ネット画像より)
法隆寺は、1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」として世界遺産(文化遺産)に登録され、
よく知るところですが、残念ながらこの法要を見る機会はこれまでありませんでした。
法隆寺は、聖徳宗の総本山で、斑鳩寺、法隆学問寺などともよばれ、聖徳太子建立と伝え
られる七寺の一つです。その創建は 607年とされ、西院伽藍は現存する世界最古の木造建築
物群とあります。
これら建造物のほか、百済観音像、釈迦三尊像、玉虫厨子、救世観音像など名だたる美術
工芸品で有名ですね。
また、聖徳太子は、言わずもがなですが、用明天皇の皇子で厩戸皇子といい、推古天皇の
もと、蘇我馬子と協調して政治を行い、国際的緊張のなかで遣隋使(小野妹子)を派遣する
など中国の文化・制度を学び冠位十二階や十七条憲法を定めるなど天皇を中心とした中央
集権国家体制を確立したのです。 仏教を取り入れ神道とともに厚く信仰し興隆につとめた
とあります。 聖徳太子というのは、後世の諡号ですね。
話は、お会式から逸れましたが、この期間、境内参道には露店も並ぶとあり、賑わうそう
です。春の斑鳩を一度は訪れてみたいものです。
この時季の境内参道
(ネット画像より)
南円堂は、もうかなり前に、西国33箇所巡りで、ご朱印をいただきましたが、北円堂は、その時訪れることはなく、昨年、運慶展で、無著・世親両菩薩を見た時、その安置どころとして知ることとなりました。
ありがとうございました。