梗概小説/兄妹の秘密-夢幻- Vol.006

　聖子は美術短期大学で芸術を学び、

イタリアでの芸術や歴史を学び、ある程度の事は知っていた。

もう彼の事は考えようとはせず、イタリアのローマに到着した時イタリアの何処に行こうかと考えていた。

聖子は観光気分、それが唯一緊張をほぐす事と、隣りの席に座る嫌な彼の存在を忘れることでもあった。

この時の聖子には、なぜ母親は活動拠点をイタリアにしていたのか？

疑問を持つ事も母親の秘密に気づく事はなかった。

母親の秘密に気づくのは、イタリアで彼との生活が終わる時である。

世界の中のイタリアという国は、ヨーロッパ大陸から突出し地中海にあり、

左右にはアドリア海、ティレニア海、下方にはイオニア海の三つの海に囲まれた国である。

ティレニア海には、サルデーニャ島が浮かんでいる。

都市ローマを中心に上方には、テルニ、ベルージャ、フィレンチェ、ミラノがある。

聖子は三十日間、イタリアで生活をする事で観光名所巡り等を考えながら、十時間以上の眠りについた。


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