飛騨の山猿マーベリック新聞

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◆【動画公開】圧力容器の土台は全周で損傷と東電判断 福島第一原発1号機の耐震性再評価へ

2023年04月05日 08時01分20秒 | ●YAMACHANの雑記帳
東京電力は4日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)1号機の原子炉格納容器の内部調査で撮影した動画を公開した。核燃料があった圧力容器を支える円筒形の鉄筋コンクリートの土台(厚さ1.2メートル)は、内側の壁は全周にわたって損傷し、内部の鉄筋が露出している可能性があることが分かった。
 土台の損傷が激しい実態が明らかとなり、東電は数カ月かけて画像を詳しく分析し、耐震性を再評価する。事故収束作業で最難関とされる溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しに向け、新たな課題が明白になった。
 調査は遠隔操作の水中ロボットを使い、3月28〜31日に実施。圧力容器下の直径5メートルの作業スペースに初めて入り、動画を撮影した。撮影できた半周分以上は内壁の床から高さ1メートルほどまでコンクリートがなくなり、鉄筋が露出していることを確認。どれほどの厚さまで損傷しているかは現時点では不明だが、一部では壁の中心にある部材が見えていた。
土台開口部の外側。下部の鉄筋が露出し、その上に棚状の堆積物があった。図解の1の位置から撮影=東電福島第一原発1号機で(国際廃炉研究開発機構提供)

土台開口部の外側。下部の鉄筋が露出し、その上に棚状の堆積物があった。図解の1の位置から撮影=東電福島第一原発1号機で(国際廃炉研究開発機構提供)

開口部に近い土台内側には、塊のような堆積物があった。図解の2の位置から撮影=東電福島第一原発1号機で(国際廃炉研究開発機構提供)

開口部に近い土台内側には、塊のような堆積物があった。図解の2の位置から撮影=東電福島第一原発1号機で(国際廃炉研究開発機構提供)

鉄筋がむき出しになった壁の奥に、土台の中心にある部材とみられるものが見えた。厚さの半分以上のコンクリートがなくなった可能性がある。図解の3の位置から撮影=東電福島第一原発で(国際廃炉研究開発機構提供)

鉄筋がむき出しになった壁の奥に、土台の中心にある部材とみられるものが見えた。厚さの半分以上のコンクリートがなくなった可能性がある。図解の3の位置から撮影=東電福島第一原発で(国際廃炉研究開発機構提供)

 残りの半周弱については、ロボットのケーブルが構造物に引っかかるなどして入れず調査できなかったが、東電は全周にわたって同様に損傷しているとみられると判断した。
 圧力容器真下には、高さ40〜50センチほどの堆積物が積もっていた。一方で、土台の外側には1メートルほどの堆積物が確認された場所もあり、デブリが広範囲に散らばった可能性が高く、取り出し作業の難航は必至だ。(小野沢健太)
圧力容器の真下には、崩れた制御棒と部品が斜めになって引っ掛かっていた。右上にはデブリとみられる塊も見えた。図解の4の位置から撮影=東電福島第一原発で(国際廃炉研究開発機構提供)

圧力容器の真下には、崩れた制御棒と部品が斜めになって引っ掛かっていた。右上にはデブリとみられる塊も見えた。図解の4の位置から撮影=東電福島第一原発で(国際廃炉研究開発機構提供)

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