飛騨の山猿マーベリック新聞

💛専守防衛💛れいわ新選組💛立憲民主党💛国民民主党
💛日本共産党💛社民党💛気晴らしには演歌が一番💛

◆<東京新聞社説>軍事協力「深化」 日米安保の変質を憂う

2023年01月13日 09時20分53秒 | ●YAMACHANの雑記帳
 日米両国が外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、日本が保有する敵基地攻撃能力(反撃能力)の「効果的な運用に向けて日米間の協力を深化させる」ことで合意した。自衛隊は防衛力という「盾」、米軍は攻撃力という「矛」の役割を担ってきたが、自衛隊が打撃力の一部を肩代わりすれば憲法九条に基づく専守防衛は形骸化し、日米安保条約体制は変質する。自衛隊と米軍の一体化加速や日本の防衛費急増が地域の軍拡競争に拍車をかけ、地域の安定を損ねることにならないか憂慮する。2プラス2後に発表した共同文書で、日本は防衛費増額で防衛力を抜本的に強化する決意を表明。安保分野で「役割を拡大する」と記し、米側は日本の防衛費増額に「強い支持」を表明した。さらに文書は「宇宙での攻撃は同盟への明確な挑戦」と明言し、安保条約五条による米国の対日防衛義務の適用対象を宇宙に拡大することでも合意した。日米の軍事的一体化の加速や日本の打撃力強化の背景には、軍事的台頭を強める中国やミサイル発射を繰り返す北朝鮮、ウクライナ侵攻を続けるロシアをけん制する狙いがあるのだろう。国際情勢の変化に応じて日米安保条約体制の在り方を不断に見直すことは必要だとしても、軍事的な対応を強めるだけでは真の問題解決にはなるまい。共同文書には軍事面での対応が列挙されている。2プラス2は日米両国の外相も加わる枠組みであるにもかかわらず、中国などとの対話の在り方に言及していないのは、外交を軽視していると指摘されても仕方があるまい。民主主義国である日米両国と、共産党一党支配の下、習近平総書記への権力集中が進む中国とは基本的な価値観が異なるからこそ、対話を深化させる必要がある。台湾を巡る米中対立がエスカレートして、米中の軍事紛争に、日本が集団的自衛権を行使して「参戦」するような最悪の事態は絶対に回避せねばなるまい。共同文書は「日米同盟が地域の平和、安全および繁栄の礎」と位置付ける。日米安保条約体制が地域の「礎」であり続けるためにも軍事に偏らず、外交により困難を乗り越える知恵を国際社会に示すよう求めたい。それが緊張緩和に向けた第一歩になると信ずる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ★新型コロナの死者数はなぜ急... | トップ | ◆軍事工場の国有化に反対です »

コメントを投稿