決勝トーナメントベスト4出揃う。
それぞれのゲーム、事件あり、苦しさあり、厳しさありで、負けたチームにとっては不本意な結末となった。
なんだか、終了のホイッスルとともにお互いが健闘を称え合う・・・というような雰囲気にはならない終わり方だ。
そういう点では、PKを外した駒野にアエドバルデスが駆け寄り、何か言葉をかけていたシーンなんてサポーターの心を熱くしたから「良かった良かった」の帰国後会見に繋がっていった。
まず、ウルグアイvsガーナは、南米の「やったもん勝ち」が、また炸裂。
決定的な得点チャンスを"妨害"した時にはレッドカードだ。仮に手に当たっても入ってしまえば"妨害"は失敗したということで「ゴール&イエローカード」になる。
だから、故意のハンドで失点を防いだこのシーンに対し、「こんにゃろ!卑怯なヤツ。ゴールも認めてレッドカードだ」の判定はない。
どんなに卑劣なファールでも、ボールがゴールラインを割らない限りゴールの判定はないのだ。「認定ゴール」というものはサッカーでは存在しない。
延長戦で1点を失いそうな時には「手で止めてしまえ」という指示があってもおかしくないな、南米なら。
結果、レッドカード1枚分の犠牲で勝利を手繰り寄せたウルグアイ、ひそかに「してやったり」かもしれない。
続いてブラジルvsオランダ。
前半の流れからすると、まさか後半に追いつかれ逆転され退場者まで出して荒れるブラジルを予想できなかった。
「組織化されてきた南米勢強し」というのが大会前半の感想だったが、裏返せば組織力を失ったブラジルは迫力無く敗退してしまった。それにしてもロッベンのテクは素晴らしい。
もうひとつ南米の雄、アルゼンチン。あっけなくドイツに完敗。ついにメッシのゴールはうまれ無かった。先に失点したことにより無理攻めに転じたアルゼンチンの背後を狙ったカウンター。クローゼの前転パフォーマンスも出て完全なドイツペースで終了。
最後は、スペインvsパラグアイ。
パラグアイがっちり守備を固めて善戦。というかパラグアイが勝ってもおかしくなかった展開だった。
前半はパス回しもうまくいかずリズムが出ないスペイン。最後の最後、泣く子から無理矢理むしりとった1点で勝ち抜け。
まったくカシージャスで無ければどうなっていたことやら・・・。
ガーナやパラグアイは残念だろうが、ベスト4は強豪国が揃った。