そのカムカムエヴリバディのヒロイン・るい(演:深津絵里)の家計は回転焼きの製造販売で成り立っている。はて、「回転焼き」とは聞き慣れない名称だと思ったら今川焼きのことだった。この和菓子の名称はいろいろで、全国的には「大判焼き」。「今川焼き」は関東で「回転焼き」は関西における名称だという。なるほど、るいの店は京都だから「回転焼き」なのだな。私は一応関東の人間である(そう言えば、母は関西の人間だが、「回転焼き」と言う言葉を母の口から聞いた覚えはない。食べた覚えもない。るいの店では一個60円で高価とは言えないが、私の実家においては高級品で手が出なかったのだろうか)。
「今川焼き」という名称は、戦国武将で桶狭間の戦いで信長に敗れた今川から来てるのか?と思ったら大ハズレ。江戸の今川という名主の名前が元だという。
見てたら食べたくなった。私が回転焼きを買って食べてもるいのウチの家計の助けにはならないが、気は心である。ところが、いざ買い求めてみるとなかなかない。どら焼きは多い。だが、どら焼きは円盤(UFO)のカタチであるのに対し、回転焼きは円筒形である。
すると川を越えた街のちょっとした和菓子店に、ドラマで見るのと似たような製造機があった。おっ、ここにあったか、と思ったらたい焼きだった。上下を別々に焼いて途中で合体させる点は同じだが、原料を流し込む穴が魚のカタチをしていた。回転焼きとは同族で、猫と犬ほどの違いはないと思った。
そう思った直後のことであった。カムカムエヴリバディでるいの商売敵が現れて、それがたい焼きだった。うーむ、同族だからこそ(重なるところが多いからこそ)しぶとい敵になるのだな。以前、テレビでお父さんが整体師を営む大家族の話をしていて、子供達が街を歩いていて整形外科医院の前に来ると「お父さんの敵」と言って顔が険しくなった。でも、話したら優しい人だよ、きっと。
よっぽどたい焼きで済まそうと思っていたが、るいがたい焼きを「敵」扱いするから買えないでいたら、某ショッピングモールでようやく見つけた。名称は「回転焼き」でも「大判焼き」でもない「今川焼き」である。4個買って、朝食と昼食にしている。
ここのは抹茶を混ぜているのがウリらしい。抹茶の味がするし、こうやって写真で見るとわずかに緑がかっている。柔らかくて美味である。
このドラマの初回放送時は回転焼きを買おうとは思わなかったのはなぜだろう。朝ドラ「あすか」のときは、すかさず和菓子を買いにいったのだけれど。
因みに、この記事のジャンルが「グルメ」なのは、私が自分で作ったわけではないからである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます