そのドイツ人の先生こそ(二つ前の記事参照)、お風呂に入るための裸とそれ以外の裸を別のものと言ったドイツ人女性(11/16の記事参照)である。その発言は、ドイツのドイツ語学校が企画したチェコへの遠足(バスを使った。私は不参加)に参加したクラスメイトが「混浴温泉もあったが裸にならなければいけないので入らなかった」と言ったときに出たものである。
因みに、その遠足の最中に一行が入ったレストランで、一行がドイツから来たと聞いた給仕がサービスを拒んだという話が出た。当時、理由がよく分からなかったが、先日、第二次大戦終了直後に東ヨーロッパに住んでいたドイツ人が迫害され追い出されたドキュメンタリーをテレビで見たから今ではなんとなく分かる。いまだに、ドイツ人は、東ヨーロッパで嫌われているということらしい。「いまだに」と書いたが、私がドイツの語学学校に行ったのは35年前だから、状況が変わってるかもしれない。30年は一昔である。
そのドイツ人の先生が東京に来たとき居酒屋に行った話を書いたが、ちょっと「アレ?」と思ったのは、そのとき先生は短期の合宿で日本人にドイツ語を教えるために来日していたのだが、夜、お風呂に生徒と一緒に入って生徒と一緒に真っ裸にならなければいけなくてイヤだったと言ってたこと。もちろん一緒に入ったのは同性(女性)のみである。混浴でさえも「お風呂に入るための裸は別物」と言った先生がどうしたことだろう。ただ、分かる気もした。私も、ドイツで混浴温泉に裸で入ったとき、周りのドイツ人に注目されてる気がして恥ずかしかった。先生も、周りの日本人に注目されてる気がしたのかもしれない(ただし、日本人の毛は黒いから局部の位置がピンポイントで分かる点で、より恥ずかしいとも思う)。
さて、これからが母の出番である。日本の混浴温泉には子供時代に入ったことがある。子供の頃、毎夏父の実家への里帰りに家族が同行したのだが(それがわが家の唯一のレクリエーションだった)、ある夏のこと、たまたま親戚一同が父の実家に勢揃いしたので、温泉に行こうということになった。その温泉、脱衣場は男女別だが、その先の大風呂は男女混浴。親戚一同は老若男女の別なく、なんのためらいもなくすっぽんぽんになった。そんな中で、裸を断固拒否したのが母だった。父に、みんなの交流場なんだから恥ずかしがることないだろ、と言われても絶対脱がなかった。なんとシミーズを着けたまま温泉につかった(マナー違反)。そういやー、母は、若い頃は脱ぐのがいやだと言って病院にも行かなかった。そんな母も80を超えてからは、病院に行きまくって脱ぎまくっていた。人間、歳をとると前頭葉が退化して恥ずかしさが薄れると聞く。つまらない駄洒落を言うのもそのせいだという。私が、駄文を弄して平気なのもそのせいかもしれない。
因みに、ネット情報では、現在、混浴は家族風呂等の例外を除き法令で禁じられていると言うものだらけである。母がシミーズで入浴したのは半世紀以上前のことだから法令の内容が現在と違うということで説明がつくかもしれないが、20年前にも、某温泉地に混浴風呂があった。有名な温泉地の大旅館である。しかも、決してタオル等を持って入ったらダメとされていた(絶対、局部を隠してはいけない、と言ってるようであった)。ネット情報との間に齟齬が生じている。条例の違いなのだろうか?私は、法律関係の仕事をしていたが、混浴関係は専門外なので分からない。
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