山本周五郎 朗読『さぶ』1-2
山本周五郎の朗読を祖母に聴いてほしくて読んでいます。
今回の朗読は『さぶ』1-2です。
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ぜひ、お気軽にお越しください。
『さぶ1-2』あらすじ
”さぶ”と”栄二”は20歳になりました。2人は一緒に外へ飲みに出ます。
”さぶ”は、自分がまだ糊の仕込みしかできないことを気にしていました。"栄二"はすでに屏風や襖の下張りができるので、比較しているのです。
”栄二”は”さぶ”に「それも立派な仕事だよ」と諭します。
2人は目的もなく、両国広小路方面へ歩いていました。
すると、”栄二”は「すみよし」という名の小料理屋を見て、何かを思い出そうとします。しかし、どこで聞いた名前か思い出せないので、店へ入ってみることに。
お店の人は、”さぶ”と”栄二”が小舟町の芳古堂に勤めていることを知っていました。
”栄二”は”さぶ”と2人でゆっくり飲みたいと伝えると、店の奥にある小座敷へ案内されます。持ち合わせがそれ程ないことを気にする”さぶ”は、「もしも勘定がたりなかったらどうする」と。
そこへ、表で暖簾を掛けていた人が、ニコッと笑いながら顔だけ出して覗いてきて・・・
”さぶ”は、自分がまだ糊の仕込みしかできないことを気にしていました。"栄二"はすでに屏風や襖の下張りができるので、比較しているのです。
”栄二”は”さぶ”に「それも立派な仕事だよ」と諭します。
2人は目的もなく、両国広小路方面へ歩いていました。
すると、”栄二”は「すみよし」という名の小料理屋を見て、何かを思い出そうとします。しかし、どこで聞いた名前か思い出せないので、店へ入ってみることに。
お店の人は、”さぶ”と”栄二”が小舟町の芳古堂に勤めていることを知っていました。
”栄二”は”さぶ”と2人でゆっくり飲みたいと伝えると、店の奥にある小座敷へ案内されます。持ち合わせがそれ程ないことを気にする”さぶ”は、「もしも勘定がたりなかったらどうする」と。
そこへ、表で暖簾を掛けていた人が、ニコッと笑いながら顔だけ出して覗いてきて・・・
さぶ「いまだに糊の仕込みだ」
「おめえはいいな、栄ちゃん」
「おめえはもう屏風にかかれる、襖の下張りならいちにんめえだ、ところがおらときたら、いまだに糊の仕込みだ」
「それも仕事だぜ」
「おら、思うんだが、水の中で袋を揉みながら、ときどき自分がやりきれなくなるよ、はたちにもなってこのざまかって」
「それも仕事だよ、さぶ」
「表具や経師は糊の出来のよしあしが仕事の仕上りをきめるんだぜ、おめえわかっていねえのか」
「そりゃあそうだが」
「わかってたらぐちを云うなよ」
「糊の仕込みで日本一になれば、それはそれで立派な職人なんだ、おめえ日本一の糊作りになれよ」
「そりゃあそうなんだが」
「すみよし」と栄二は口の中で呟いた、「聞いたことがあるようだな」
「なんだい、栄ちゃん」
「すみよし、聞いたことがあるようだな」
「柳橋の料理屋だよ、すみよし、とくい先じゃあねえか」
「そうじゃあねえ、柳橋じゃあねえ、どこかよそで聞いたことがあるんだ」
「まあいいや、はいってみよう」
「あたしあんたのこと知ってるわ」
「おれたちはぁ二人っきりで飲みてえんだ」
「そんなら奥になさいな」
「もうすぐにここはたて混むから、ゆっくり話なんかできやしないわ、狭いけれども向うなら静かよ、そうなすったらどう」
「おれたち、あんまり持ってねえんだ」
山本周五郎 『さぶ』1-2を朗読した感想
山本周五郎『さぶ』の朗読は、毎回初見です。登場人物が今後どんな絡み方をしていくのか、気になりながら読み進めています。
時代劇小説、特に山本周五郎作品が好きな祖母へ、この朗読が届いたら幸いです。
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