廊下のむし探検 第17弾
昨日の続きで4月18日にマンションの廊下で見た虫たちです。今日は甲虫の残りとカメムシを出します。
春になって虫たちも活発に動くようになってきました。それで、カメラを向けるとみなさっさと陰に隠れようとします。それで、こんな後ろ向きの写真の多いこと多いこと。これはたぶん、ケブカクチブトゾウムシでしょう。
この虫でむちゃくちゃ悩みました。初め、ハムシだと思って、「原色日本甲虫図鑑IV」のハムシのあたりを何度か見たのですが、体色と翅の色が同じで、脚がこんな色のものがいません。それで、次は「ハムシハンドブック」。これもいません。ひょっとしたら、何かの色彩変異。それも見つかりません。次はハムシダマシを疑いました。これも見つかりません。結局、「不明」ということで出すしかないかと思って、何の気なしに「新訂原色昆虫大図鑑II」の図版をパラパラめくっていました。そして、もしかしてと思って見つかったのが、カミキリムシ科のキバネニセハムシハナカミキリです。以前にも何度か見ていたのに、忘れてしまっていました。それにしても、これがカミキリムシとは。いったい、カミキリムシ科とハムシ科は何が違うのだろうと思って、「大図鑑」に載っている、上科と科の検索表を見てみました。
それがこれです。一応、ゴミムシダマシ科のハムシダマシ亜科も加えておきました。もし、①aを選ぶとハムシダマシ、①bを選ぶとカミキリムシ科かハムシ科。さらに、④aを選ぶとカミキリムシ科、④bを選ぶとハムシ科になります。①で出てきましたね。跗節の隠5節。以前、悩みに悩んだところです。以前は隠4節という表現だったのですが、その時はヒメテントウ属とホシヒメテントウ属を区別するときに出てきました。跗節だからいずれにしても採集しないと分かりませんが、たぶん、標本があったと思うので、今度調べてみようと思います。ところで、カミキリムシ科とハムシ科の違いを見ると意外に微妙です。「通常」とか、「多くは」、「しばしば」という表現は厳密に言うと確定できないということを意味します。そうなると、どの項目も確定することはできません。結局、すべての項目を調べて、カミキリムシ科らしいというところぐらいまでがせいぜいかなという感じです。この個体を採集していたかどうか分かりませんが、採集していたら一度調べてみます。
次は綺麗なコメツキで、ミドリヒメコメツキだろうと思います。これは採集したことは確かなのですが・・・。
これは名前の分からないマルガタゴミムシ。
これは最初、キイロクビナガハムシだろうと思ったのですが、よくよく見ると脚の色が違います。結局、ユリクビナガハムシではないかというところです。ユリだとすると、幼虫は何度か撮ったのですが、成虫は初めてです。もう少し上から撮れればよかったのですけどねぇ。
次はアカハムシダマシ。これは脚の色が決め手です(詳しくはこちら)。
これは
次からはカメムシです。これはマツヘリカメムシ。やはりカメラを向けたら隠れ始めました。
ムラサキナガカメムシはじっとしていました。
それにナガメ。
これはノコギリヒラタカメムシ。何度も見たのですが、変わった形なので、一応、採集しました。
最後はセスジヒメナガカメムシ。残りはハエ目と蛾、カゲロウ、ヒメカゲロウ、コバチなどです。