新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

家の近くのむし探検 ハエ、カメムシなど

2019-04-18 17:47:14 | 家の近くのむし探検
家の近くのむし探検 第2弾


4月9日の午前中に家の近くの公園に行き、次いで川の土手に行ってみました。





まずは公園で見つけた虫です。ハエがいるとつい撮ってしまうのですが、採集しないと科もなかなか分かりません。これはイエバエ科かな。



これはアシブトハナアブ。公園にはまったく虫がいなかったので、川の方に行ってみました。



いつもの石垣の近くに行ってみると、まず、ミツボシツチカメムシを見つけました。





石垣にくっついているのはナナホシテントウの蛹でしょう。



これはヨコバイの仲間ですね。翅脈を調べて属ぐらいは分からないかなと思ったのですが、写真がはっきりしなくてギブアップ。せめて翅脈の名称だけでもと思って以前の記事を見てみたら、これまた複雑でどの名称を使ったらよいのか分かりません。ヨコバイ、なかなか厄介ですね。そういえば、ヨコバイの絵解き検索表が「絵解きで調べる昆虫」に載っていましたね。今度見てみます。(追記2019/04/19:ざっと検索してみると、ヨコバイ亜科にはなりそうですが、その先は交尾器を見ないといけないのでここでストップです





これはシラホシコゲチャハエトリ♂。







これらはナナホシテントウの幼虫。意外に活発に動き回ります。



土手を離れて用水路沿いの作業小屋に行ってみました。この小屋の壁には昆虫がよくくっついているので虫探しにはよいポイントです。これはオナシカワゲラの仲間。



これはたぶん、コモリグモ。「日本のクモ」を見ると、腹部背面の模様などはPirata属に似ています。触肢の先端が太いので♂。「日本産クモ類」を見てみると、Pirata属は背甲正中部にY字斑があるのが特徴なのですが、よく見ると黒いY字斑が見られます。さらに、日本産Pirata属には14種。ネットで探すと、もう少し新しい目録がありました。「日本産クモ類目録 ver.2018R5」によると、Pirata属はPirata属とPiratula属に分かれ、前者は5種、後者は12種。いずれにしても種まではまだまだ遠いですね。



次はこのハエ。一見、ミズアブ科のキイロコウカアブなんかと似ています。ただ、触角がオドリバエに似ています。



それで、横からも撮ってみました。長い口吻がないので、やはりオドリバエとは違いました。採集しようと思って、近寄ったら逃げられてしまいました。ここで手詰まりです。それで、ネットで探してみたら、おちゃたてむしさんのブログに似た種が載っていました。それにしても綺麗に撮っておられますね。しかも、Beris hirotsuiかもという種のヒントや、コメントには論文の情報まで。すごいですね。

A. Nagatomi and A. Tanaka, "The Japanese Beris (Diptera, Stratiomyidae)", Memoirs Fac. Agriculture, Kagoshima U. 8, 87 (1972).(ここからダウンロードできます)

早速、論文をダウンロードしてみました。この中にBeris属に属する6種(+sp.2種)に対する検索表も載っていました。まだ、Beris属かどうかも分からないのですが、とりあえず検索を試みてみました。



これが検索表の主要な部分を訳したものです。触角についての項目が多いので、一応、上の写真で調べてみることにしました。



触角を拡大したのがこの写真です。それにしてもおちゃたてむしさんの写真と比較するとひどいものです。それでも何とか長さを測ることができました。触角鞭節最終節の長さと幅の比が少し大きめなのですが、鞭節と触角第1節の長さの比は範囲に入っています。さらに、単眼が膨潤してないので、たぶん、Beris hirotsuiでよいのかもしれません。この論文には種の記述も載っているので、脚の色についてのところを訳してみました。

♂:黄褐色;跗節第2~5節、中脚跗節第1節先端、前・後脚の先端を除いた基節、後腿節先端(膝と腹面を除く)、基部を除いた後脛節は暗褐色;時に、後跗節第1節の先端部分は幾分暗化する;基節と腿節には淡黄色の軟毛
♀:前・後基節は暗褐色というよりは黄褐色;後脛節先端の暗褐色の部分はより狭く、それほど目立たない

♀は♂との違いが書いてあるようです。これを見ると、脚の特徴はまあ合っています。さらに、「日本昆虫目録第8巻」を見ると、1種だけシノニムとして学名が変わっていたのですが、やはりこの6種が目録に載っていました。Beris属であれば、たぶん、これでよいのかも。



次はこのトビケラ。トビケラは採集しないとさっぱり分からないのですが、一応、「原色川虫図鑑成虫編」の図版を見てみました。何となく、ヤマトビケラ科ヤマトビケラ属 Glossosomaのアルタイヤマトビケラに似ている感じです。日本産Glossosoma属は11種なので、このどれかかもしれません。



この花はオオアラセイトウ





最後はイソヒヨドリでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿