「冷血」読了

高村薫氏の「冷血」読み終わりました。


そうなのかなー？　とは思ってたけど、トルーマン・カポーティ―の「冷血」に寄せてあるのね。オマージュなのかな？　いまいち、「オマージュ」の意味合いというか、許容範囲？　わかってないんやけど。


読んでよかったです。
なんていうのかな。
内容がいいとか、ここが好きとか、そういうのを超えて、わたしはこの人の書く世界が好きなんやな。と改めて思った。
他の作家さんの小説を読む時とは違う感覚で、その世界に没頭してる気がする。
あ、でも、すべての作品を読みたいとは思ってない。
まあ、とにかく、よかったです。


正直、万人受けする小説だとは思っていません。
推理をしたい人には絶対向いてないし、犯罪小説が読みたい人にも向いてるとは思えない。
人間の心の機微だとか、感情の襞だとか、上手く言葉にはできないけど、でもそれをあえて考えてみたい。でもそんなことしたところで答えは出ないのよね。わかってはいるけど考えてしまう。みたいなことを、日々思ってる人とか、普段は意識しないけど、実は潜在意識の中でそういう感情を持ってる。っていう人が読んだら、「満足っていうのかな？　これ」みたいなものを手に入れられるかも。―――って感じです。
わたしは、そういうのこそを「これぞ小説」って思ってるふしがあるので、今後も読み続けるんやろうな。と思ってます。でも、全部は読まないだろうな。とも思ってる。

犯罪ものとかスパイものとか警察ものの小説がわたしに書けるとは思えないけど、でも、こういう小説が書きたい。って思わせてくれる作家さんです。


やー、なんか、読み終わった時の満足感っていうのとはちょっと違うんやけど、確実に、わたしのかなに何かがある一定のところまで充填された感。すごいいいですわ。
この、全部が埋め尽くされたわけではないっていうのがミソなのよね。ほどよい感じ。だから、また読みたくなる。し、次も読みたくなる。
因みに、次は「神の火」を読もうかしらと考え中。
中村文則の「教団X」にしようかと思ってたんやけど、なーんか、違う気がして買ってないのよね。



さて、今月末、4連休なんですのー。
秋田在住の友だちに連絡したら休み合わせられるとのこと。で、秋田行ってきます。
何年振りやろ？　4年とか、5年ぶり？　もっとか？
会うのは2年とか3年ぶりかな。
楽しみです。
飛行機のチケットは購入済み。初の全日空。何故か今まで、国内線も国際線もＪＡＬばっかりやったのよね。
ほんと、楽しみだなー。
久しぶりの飛行機、無事乗れるように祈っててください。