昨日、映画「窮鼠はチーズの夢を見る」を観てきました。
もしもわたしが原作者やったら、「クレジットには『原作』って載せないでください。『原案』にしておいてください。あと、タイトル変えてください」って言ってると思う。
映画化が決まって、キャストと監督がわかった時に、「監督この人かぁ」って思ったのよね。
「ピンクとグレーが」最悪やったからさ。
ピンクとグレーはね、わたし、先に映画観たからまあ、「説得力ないなあ。これって、あのシーンを思いつてそれを映画にしたかっただけやんな?」くらいしか思わんかったけど、今回の作品に関しては、もともと原作大好きやから、観るのどうしようかとちょっと思ってたの。
でもね、予告かなんかで、「恋愛映画の名手が~」みたいなこと言ってたか書いてたしたから、「あ、この人って、恋愛映画撮るの上手いの? 『ピンクとグレー』しか観てなかったから知らんかったわ。それならやっぱ観てみようかしら」って思っちゃったのよね。そしたらまあ、案の定、でしたね。
以下、ネタバレさせつつ、鬱憤をまき散らします。これから観るつもりしてる人は読まない方がいいよ。
恭一は窮鼠じゃなかったしチーズの夢も見てない。今ヶ瀬はまな板の上にのってないし、だから悪あがきもしてない。
何なん? 何がやりたかったん?
北京ダック食べに行く日に寝ぼけて恭一からキスするシーン入れてないとか、何の葛藤も、覚悟も思い詰めてる感情とか、勢いとかも描かずしれーっとリバってるとか、ありえへんのやけど。
環のストーカーエピソード省いて、今ヶ瀬のこと考えながら環とやるシーンの代わりが、ゲイバーに行って泣いて帰るって、なんやねん、それ。
で、階段から落ちることもなく、今ヶ瀬がストーキングしてたから再会して、普通に二股って、ただただ恭一が最低な男なだけやん。
で、あのラスト、何なん? マジで、映画化する必要あった?
小説とか漫画を映画化する時に、エピソードを減らさざるを得ないのも、登場人物を少なくせざるを得ないも理解してるよ。でもさ、だからってここまで中途半端にしたらあかんやろ。それやったら、そもそもも『俎上の魚は~』の方はやめといたらよかったんやん。そしたら知佳子とのシーンをもうちょっと丁寧にできて、「キモチワルイ」の台詞に説得力も出せたよ。だいたい、知佳子、そんなにお金使ってなかったしね。
今ヶ瀬は環のことで全然モヤモヤイライラしてないし、それやったら、夏生との話に絞ればよかったんやん。
欲張って全部入れようとするから、全部が中途半端になるんやん。
ライターの件もさ、あんな描き方するくらいならなかったことにして、短時間でしっかり描けるエピソードに変えればいいのに。それで上手く三人の関係性と心理が表現できるなら、納得できるのよ。「ああ、そうしたんや」って思うよ。映像化ってそういうもんでしょ。ライター出すだけ出して、投げつけて「覚えてなかったくせにッ」のシーンは省くって、何が描きたいの? で、もう一回恭一から渡すシーンもなかったよね? はぁもう、何が描きたいの?
ああ! あと、恭一が環に今ヶ瀬のこと話して「可愛かった」って言うのが省かれてて、それに連動してなのか、「お前は可愛いね」と「愛す可」の会話もなくなってた。そこ省いたらさぁ、マジでこの話、描く意味なくならん?
書き出したら止まらんくなった。まだ書けるけど、もうやめとく。
因みに観終わってから「最後の方、全然違ったね」「うん」「でも、これはこれでよかったけど」「え?」っていう女の子二人の会話が聞こえてきたから、そう思ってる人もいるらしいよ。
あと、「なんか、話し難し過ぎた」って言ってる子もいた。でもこれに関しては、難しかったのではなく、伝え方が下手なだけやと思うよ。って言ってあげたくなったな。
以上です!
あー、ちょっとはすっきりしたわ。
あ! キャストの皆さんの演技は素晴らしかったです!! これは本当に良かった! みんなね!
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