今までの六価クロムを測定していた簡易測定器は、ハンナインスツルメンツジャパンのHI723でした。
2023年「Rサンド」の製造で再生砂に六価クロム浄化剤を幾ら添加すれば良いか、また「Rサンド」の出荷前に六価クロムは基準値以下になっているかを調べるためです。
ネットで検索したところ、ハンナ社でレンタルしていた六価クロム測定器HI723を借りて使ってみました。
たまごっちの一廻り大きい位の黄色い卵型の機器でした。
電源ボタンを押して起動した後、ガラスセルに濾過した溶液を入れてボタンを押してゼロ点を合わせた後、そのガラスセルに試薬を入れてよく振り混ぜてから、今後はボタンを長押しして測定を開始します。
6分間のカウントダウンが始まります。数値はppbで表示されるので溶出量としては㎎/Lの1000倍の数値が表示されます。
このように取り扱いは簡単なので、早速同じものを購入しました。価格は15,000円程度です。
2023年は「Rサンド」の製造はしたものの、サンプル出荷で終わり、販売までは辿り着きませんでした。
HI723で測定した値で「Rサンド」の六価クロムを分析したとは言えません。
それは試料の調整、溶液の抽出などが環境省告示第19号または第46号と全く違うからです。
あくまでも簡易測定で、実際の出荷では環境省指定調査機関の分析(計量証明)が必要です。
HI723自体は同じ試料を測定してもほとんど差がなく、優秀な機器でした。
ところが、最近数値が低く出るようになったため、標準液で比較したところ、数値は96%程度の値でした。
このままでも使えますが、HI723は校正ができない機器なので、上位機器のHI97723を購入しました。
こちらは90,000円以上するもので、校正ができるほか測定値を50個まで本体に記録できます。
でも操作パネルに表示されるのは全て英語で、最初はチュートリアルモードの解除に手こずりました。
操作に慣れてくると英語であっても特に問題はありません。
やり方自体はHI723と同じで、ガラスセルに入れた溶液でゼロ点をとって、試薬を入れて測定するものです。
ただ、試料の溶出に問題があるのかわかりませんが、測定結果が0の点滅になることがあります。
今年は「Rサンド」の出荷を本格化させる予定です。
そのためにもHI97723が活躍することを祈っています。
忘れていましたが、大量に購入したHI723の試薬がHI97723にも使えるというのも決め手のひとつでした。
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