熊本のことを考えていました。
去年の今ごろ、図らずして5日間ほど滞在することになった熊本。
拠点にしていた熊本城付近の地図を見ながら、いろんなことを思い返していました。
私の初代ウクレレ(ピコ)が壊れてしまったのは熊本なのでした。
全てはこの5日間ほどの時間の中に凝縮されています。
熊本バスセンターの2階の100円ショップで道具を買ってピコの手術をしたのは、真っ白い壁に囲まれて窓のないカプセルホテルのベッドの上。
それでもピコは良くならず
熊本城の横のお堀のそばにあるベンチに座って「さよならピコ」という曲を録音したのでした。朝の光の中で。
旅先でここまで落ちてしまったのはじめてでした。
そして限度をこえてひとつのことにとらわれすぎてしまっていたのも。
カプセルの中で眠りすぎて、すっかり夜の顔になった銀座通りを歩いたあの景色が、工事中のライトが、賑わう飲み屋からあふれる光が、すべてが刺さってきた鮮烈な熊本。
数日後、今のウクレレ(りん)と出会いました。
動ける範囲にある楽器屋全てに行き、りんを買ったのは商店街のはずれにある楽器屋でした。
りんを手にして、いつものベンチの反対岸へ。
ここで見たのは秋晴れの空、芝生の青々と輝く、川へと続く坂道でした。
りんを芝生において写真を1枚撮るとぱらぱらと雨が降ってきました。
天気雨。
その中で考えていたこと、記憶、その気持ちを拾いに、またあの場所へ、熊本へ行きたいと今感じています。
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