黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

イタリア旅行記 #44 インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂

2011-05-26 01:05:13 | イタリア旅行記
2010の暮れに行ったイタリアの旅行記です。今回は、
インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂@ローマです。

建物に挟まれたロケーションに建つ教会堂で、
さらに訪れたのが夜だったため、外観は殆どわかりませんでした。
また堂内は完全撮影禁止だったので、絵はがきをアップします。
外観画像もなく撮影禁止の教会堂をアップしたのは、
ご覧のようにインパクトがあったからです。

インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂
インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂(画像はクリックで拡大します)

教会堂の地下室です。
無数の骨で飾られた部屋がいくつも並ぶ地下室。
この教会堂は骸骨寺の名前で知られています。





インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂
インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂(画像はクリックで拡大します)

この地下礼拝堂は、カプチーニ修道院の納骨堂で、
1528~1870年の間に、
4,000人以上のカプチーニ修道士の骨で造られたそうです。
カプチーニと言えばコーヒーのカプチーノ。
カプチーノの色が修道士の来ている修道着の色に似ている事から、
カプチーノとなったそうです。





インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂
インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂(画像はクリックで拡大します)

何人かはそのままの形で設置されていますが、
それ以外の修道士の骨は完全にバラされ、
装飾の一部として使われています。

カタコンベはヨーロッパ各地にあり、
また骸骨で装飾した教会堂もいくつもありますが、
実際に見たのは初めてだったのでビックリです。
ローマ・カトリックの「死と共に生きる思想、ここに極まれり」
といった感じででした。



ところで、この教会堂の名前ですが、インマコラータは、
キリストの母マリアも処女懐胎で生まれたことを意味する「無原罪」、
コンチェツィオーネは「原理」のことで、
つまり「無原罪の原理の教会堂」という事だと思います。
ウェブ上では「サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ」とか、
「サンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ」
などと表記されているのを見かけますが、
オフィシャル・サイトを見ると、
「インマコラータ・コンチェツィオーネ教会堂」と書かれています。

ちなみに「サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ」だと、
「原理の聖母マリアの教会」となってしまって、
意味が通じないんではないかと思いましたが、
英語版のwikiを見ると
「サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ・ディ・カプチーニ」
と書いてあるので、この「ディ・カプチーニ」が略されて、
「サンタ・マリア・デッラ・コンチェツィオーネ」となったのでしょうか。
またイタリア版wikiには、
「サンタ・マリア・インマコラータ」とあり、
いろいろな呼び方がある教会堂なんだと思いました。


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