外出自粛や緊急事態宣言が出ると、読書時間が増えるかなと思いきや、全く変化無し。と言うか、減ったかもしれない。そもそも読書しようと思ったら、ある程度心が落ち着いてないと出来ない。心がソワソワしてたら、読み出しても頭に入らず、すぐに本を閉じてしまう。(私の場合は、Kindleを閉じると言うわけ)
秋以降年末にかけて、少し回りも落ち着いてきた雰囲気になり、読書も復活した。この度は、曾野綾子シリーズを乱読。
高齢の肉親もいることだし、そう遠くない将来は自分のことだしなあ。読み出すと結構面白い。近頃話題になった、『夫の後始末』が読み始め。私の夫はまだまだ元気で高齢の親の介護に忙しい。私の両親はどうだったかなあと考えてみるが、母親は曾野綾子氏と正反対の性格だし、専業主婦だったので、全く当てはまらない。しかも、夫の後始末をしようとしていた形跡を残して、先にさっさと逝ってしまった。その後の父の有り様は目も当てられないほどのひどさだったな。家に入ると、ぷーんといやなにおい。そこら中に散らばっているビール缶。思い出しても、可哀相。ご飯くらい娘だから、と思ってそっとテーブルに置いて帰ってみると、次来たときには、カビが生えてそのままになっているカボチャの煮物。
ところで、三浦朱門さんは超幸せ者だったんだなあ。始めから終わりまで、曾野綾子の愛が溢れていて、もうご馳走様、お腹いっぱいになりました、っていう感じだった。
その後が心配で、『続編』も読んだ。他の読者も同じ感想だったのだろう。それを思ってか、冒頭に、朱門さんが残したであろうへそくりを本の間に見つけて、それで街で見かけた猫を買ったという。とてもいい考えだわ。悲しみに打ちひしがれるわけでもなく(本当の所は全く分からないけど)仕事に精を出して続々と新刊を発表し続けるからなあ。
朱門さんの生前から、夫婦で会社形式にされていたようで、秘書さんやらお手伝いさんら数人がいるようで、その方達の生活をしょって立つ感じがたくましい。それにしても、健康の秘訣は仕事を続けること(気持ちをパキッとする)と自宅菜園で採れる野菜を食べることだと何度も書いてある。
今までに10冊近くは読んだかな。機知に富んだショートエッセイがほとんどだけど、いつまでもお元気で書き続けていって欲しい。100年生活のお手本となって欲しいな。