山中湖にて

この頃　友人などによく

ゆみちゃんは　なんか自由でいいね
私は　親のことで身動きとれなくて

・・・みたいなことを言われる
うん　たしかに　そう思う
でもちょっと待って・・・
今年が義父の三回忌だった
正直なところ　いろんなものから解放されたのは
ついこの間だったんだよなぁ
友人のみんなが今やっていることを
私は早めにやっていただけなんだけどな・・・
そう　誰だって「今」の誰かがうらやましかったりする
人の過去のことなんか覚えちゃいないよね　(笑)

はい　今の私は本当に好き勝手やらせてもらっています
連れ合いの定年に伴い　家事は半分になったし
アパート管理からも解放された
考えたら　結婚してから今までの中で今が一番自由かもしれない
いや　自由です　

義母の大病に始まって　父の病気　義姉の病気　母の病気
いつも　病院通いのお手伝いをしていた２０年だった
自分でも無理なく「しなければ」と思っていたはずだけれど
けっこう　子供や連れ合いをストレスのはけ口にしていたと思う
「嫁」や「子供」の役割を　みんなの助けの中でやらせてもらってたんだ
今になって思えば　そういうことだったんだと思う

そして　四人のことが思い出の中にある今
彼らからいただいたものの大きさを　ひしひしと感じている

父からは大きな愛を　母からは厳しさを
義母からは信頼を　義父からは寛大さを
私は　もらった気がしている

そしてまた　四人の親からもらった大きな大切なものは
家族の愛だと　恥ずかしげもなく言ってみる

私の姉にも連れ合いの姉にも三人ずつ子供がいて
今はみんな　素敵な人に成長した
私たちの子供だって同じだ
そして　もっといいなぁ！と思えるのは
その誰もがみんな仲良しなこと
笠間の三人も市川の三人も幡ヶ谷の三人も　みんな仲がいい
それは多分　四人の親たちが私たちに　
兄弟姉妹仲良くするように導いてくれたからだと思う
そして孫をかわいがってくれたからだと思う

四人の親たちは　まだちょこざいなな親の私たちを超えて
９人をもっと大きなあったかさで包んでいてくれたんだと思う
言葉では表しきれないいろんなものを　
子供たちに孫たちにくれたんだと思う

やっぱ　これって家族の愛なんだと思う

そしてそんなに立派にはできないけれど
微力ながら　いただいたものを次につないでいくのが
私たちの役目なんだと思う


親を送って　しばらくたって
こんな単純で　こんな大事なことに
やっと気が付いている

お墓に布団はきせられないけれど　笑
心のどこかに　彼らに対する感謝の気持ちを
持ち続けていこうと思う