歩き方

統合失調症のKさんの病院同行する
過食症状もあって　私が関わりだしてから
たぶん　20キロ近く増えたと思う
出会った時は退院後すぐの時で
体重管理したあとで　普通の体型だった
この1年で　三周りくらい大きくなったかんじ・・・

年齢によるもの　薬の副作用　体重増加
それらによって前回の病院同行の時よりも
ずっと　足元がおぼつかなくなってしまった
足が前に出ないようで　階段を上るときに
つま先しか次の段に乗らない・・・
これは見ていてほんとうに危なっかしく
ころばないように　ころばないように注意を払った
私は　体が小さいので倒れた彼女を起こすなんてできないから
思わず　一歩ずつ　声掛けをしてしまった
ころばないように　細心の注意をはらうのが最善の方法だった

ちょっと病状も悪化していて　認知症もあるのか
方向感覚や　時間のつながりがないような感じで
おっしゃることに整合性も薄らいでいるようだった
でも　神経はぴりぴりしていている
たぶん　周りのすべてを疑い拒否したいような感覚の中にいる
触られたくないところは触らないように　でも
守るべきところは守って　通院介助をしたのだった




ころばないように・・・

そうだ　なくなった義父は　子供たちが小さい時
孫を見送る時に　必ずといっていいほど
「いってらっしゃい　ころばないようにきをつけてね
でも　ころんじゃったら　おきてね」
と言っていたっけ


そうか　義父のあの独特の天真爛漫さは
「ころんだらおきてね」という
その言葉の中にあったんだ！

私の両親は　
「できるだけころばない努力をしなさい」
「ころんだらたいへん」
というような生き方をした人たちだった

そう・・ころんだら起きればいい
私になかった感覚だったな・・・

病院同行では　そんなわけにはいけない　
ころばせてしまうわけにはいかないけどね

でも　生き方として
そんな思いをKさんにも感じてもらえたらと思ったし
私の人生を巻きもどして
義父のおおらかさで　子供と接したかったと思った