「なでしこ」の佐々木則夫監督と澤穂希の言葉から
「リーダーの心構え」をスポーツ心理学者の児玉光雄氏が読み解いた。
(近著に『「なでしこ」を世界一にした魔法のことば』など)
澤穂希の言葉
夢は見るものではなく、かなえるもの。
※ 夢は壮大な方がいい。
並の人間では到底、かなえられないような壮大な夢を描き、
それに向かって邁進するからこそ一流になる。
失敗と努力を積み重ねよう。その毎日が、あなたを大変身させる。
母はいつも私の夢をサポートしてくれた。
私は周囲の人たちに恵まれたからこそ、今に至っている。
素直に「幸運だった」と感じているし、感謝する気持ちも強い。
※ 日々、周囲の人に感謝の気持ちを表そう。そうすることで、
私たちはもっとすごい潜在能力を発揮できる。
いくら才能があっても、感謝の気持ちがなければ、易しい仕事も難しくなる。
「やらされている」と感じながらやっていては、上達しない。
「これをやれば上手くなるんだったら、がんばろう」という気持ちで取り組むと、
苦しい練習も楽しくなる。
※ 「仕事が面白くないからモチベーションが上がらない」という人がいる。
多分、この人は生涯、面白い仕事に出会うことはないだろう。
なぜなら、どんな仕事にも潜んでいる面白さを見いだす感性が欠けているからだ。
仕事の中の面白さをみつけるヒントは、自分を成長させてくれる要素を発見すること。
澤の口癖は「今しかできないことに夢中になる」だ。
とにかく、目の前の仕事を好きになること。
そうすれば、苦しいことがあっても、へこたれない人間になる
佐々木監督の哲学
なでしこジャパンは、いつだってよく笑う 特に平常心を失いがちな場合こそ、笑うことで頭をクールダウンさせることができる、 とぼくは考えている。心は熱く、頭はクールに。 その状態を保つことで、僕たちは達成すべき課題を 冷静に見つめ直し、自分たちが本当にあるべきことを見失わずにすむのだ。
気持ち的には「クライアントは選手たちだ」という感覚で仕事をしている。
指導者としての情熱は、目の前の選手の力を引き出すことを目的として、
誠実に注がれなくてはならない。
※ コーチの語源は「馬車」。選手は馬ではなく、お客様だ
リーダーの仕事は、メンバーの尻をたたくことではなく、行きたい所に連れて行くことである。
「りーダーは教える人」という発想を今すぐ取り払おう
縁の下の力持ちになり、成長をアシストすることに生きがいを見いだそう。
そして、メンバーによって自分が支えられていることを認識すべきだ。
率先して、日ごろの感謝の気持ちを表現するのだ。
この仕組みができれば、メンバーは仕事に誇りを持ち、自発的にこなすようになる。
澤穂希選手も、佐々木監督も【感謝の気持ち】を大切にしていますね。
どんなことにも感謝できるよう、見習いたいです。今更ですが
ふたりの言葉は「目からウロコ」の連続でした。