脳がさえる習慣 を脳神経外科専門医の築山 節さんの話。
① 脳幹
睡眠と覚醒、体温調整など生命維持に欠かせない機能をつかさどる部分。
脳幹を守る生活習慣を勧めています。
規則正しい食事を取り、毎日同じ時間に起きて同じ時間に寝る」 これが最も重要です。
② 大脳辺縁系
感情や欲望をつかさどる部分。
社会とのかかわりを持ち、自分の感情をコントロールする習慣があるかが大切です。
③ 大脳新皮質
人類が磨き上げた知的精神そのもので、進化の結晶。
ただ、磨く努力をやめると短期間に機能が低下します。
これまで覚えた知識や能力は、簡単に忘れないようにしましょう。
人はストレスで成長するもので、ストレスのないことが脳のストレスになる場合も。
人生には目標が不可欠です。定年後も花実を付ける樹木として、
生涯、成長しようという意志が大切。なぜなら脳には定年がないからです。
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私が参加している趣味のグループ(書道、写真、俳句)の先生を見ていると
先生たちは常に成長しようと努力されています。← 忙しそう。
70代から80歳です。とっくに定年退職している年代ですが、
一般の人よりも冴えている。
何も趣味が無いらしい人もいますが、もったいないと思います。
( 余計なお世話 )
私の例ですが、夏に書道の昇段試験があり作品を提出します。
それは、本当にストレスですがストレスが成長に必要ということですから、
ありがたいことと思います。
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『悩む力』の著者の姜 尚中(カン・サンジュン)の話もストレスと通じるものがある。
アメリカの哲学者ウィリアム・ジェイムズが提唱した「二度生まれる」という
表現があります。
〝「健全な心」で生きる「一度生まれ」よりも
「病める心」で二度目の生を生き直す「二度生まれ」の人生の方が尊い。
悩みを突き抜けた先に、今までとは違う人生をつかむことができる″
という考え方です。
私(カン・サンジュン)の尊敬する作家・夏目漱石は、人間の成長に必要なのは
「悲劇」だとしています。順風満帆だった人生に突然「悲劇」が訪れた時、
人はその意味を考えます。そして、今までと違うものに目覚めるのです。
「悲劇は喜劇より偉大である」 ー 著作『虞美人草』につづられた一説は
彼の人生観をよく表している。
読書。中でも古典を読むことをお勧めします。
今こそ「人文地」- 宗教、哲学、文化などの教養が必要だと痛感します。
例えば「尊厳死」など解答のない問題を考える力を磨くこと。
そのために読書が寄与する部分は大きい。