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興味深い映画の紹介記事を読みました。
ロシアで上映禁止って、相当に面白いのでしょうね。只で宣伝してもらった映画です。
スターリンを題材にした映画はコメディーで描かないと見たくない。
これは彼の死後の映画ですが。
ソビエト連邦最高指導者ヨシフ・スターリンの死をきっかけに巻き起こる
権力争いをブラックユーモアたっぷりに描き、
ロシア政府に上映禁止の措置を受けた異色コメディ「スターリンの葬送狂騒曲」で、
フルシチョフを演じて芸達者ぶりを見せつけた個性派、
スティーブ・ブシェーミが作品について語った。
「物語の始まりは、『The Death of Stalin(スターリンの死)』
というタイトル(原題)通り。スターリンが死に、すべてが大混乱に陥る」と、
フルシチョフは閣僚のひとりで、政治局の一員であり、農業大臣でもある。
スターリンのちょう愛を受け続け、
おどけた道化役として実にうまく彼は立ち回っていたんだ。
表向きは厳粛な国葬の準備を進めながら、そのフルシチョフと
スターリンの腹心だったマレンコフ、そして秘密警察警備隊長のベリヤの3人が、
権力の座を求めてウソと裏切りを仕掛け合い、
狂気のイス取りゲームがヒートアップしていく。
そのゲスなエピソードのほとんどが、実話だというから驚きだ。
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元アナウンサーの松平定知さんのコメント。
「おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな」という芭蕉の句がありますが
「面白うてやがて恐ろしの映画かな」というところでしょうか。
フルシチョフは村夫子然(そんぶうし)として会話力にたけたところがある。
また、マレンコフのような「空気の読めない気の弱い人」は、
どの社会にもいます。これはこれで笑えました。
こういうドラマチックで、ドラスティックな権力闘争は、
洋の東西を問わず、国を超え、時を超え、何処でもいつでも繰り返される。
「人間の業」そのもの。
笑って描くしかない現代社会、というより人間社会へのいわば宿業に
警鐘を鳴らす本作品を、ご覧頂きたいと思います。