佐藤康行先生書籍「最強運」より
「ここ一番の勇気があるか」
運が良くなるためには、勇気も必要です。
勇気を持てないでいるのは、過去の失敗を引きずっているからです。
その中でも、親から「お前はダメな子だ」とか「お前には無理だ」と言われたため に、勇気が持てなくなってしまっていることが一番多いのです。
勇気を持てるようになるためには、小さなことでもいいから、昨日までできなかっ たことを、今日一つやってみることです。
リハビリだと思って、一個一個やってみることです。
それを三百六十五日やったら、三百六十五個新しいことをできたことになります。
実は、私自身、ものすごく勇気がなかったのです。
引っ込み思案で、恥ずかしがり屋で、照れ屋で、赤面症だったのです。
人前で話ができませんでした。
高校生の時、好きな彼女がいました。
しかし、その彼女をずっと後ろから眺めているだけで、全く声を掛けることができ ませんでした。
何とか声を掛けようと思えば思うほど、身動きができなくなってしまいました。
結局、二年間、一言も声を掛けられませんでした。
そして、ある同級生がパッと彼女に近寄ってきて、スッとその彼女を持って行って しまいました。
「何だ、簡単じゃないか」と思いました。
どうみても、彼女はその彼よりも私の方に気があったはずなのに、パッと近寄って行った彼の方になびいていったのです。
その時に、いかに勇気というのが大事かと思い知らされました。
蒲団にもぐって泣きました。
こっちは二年も思っているのに、向こうはたったの一言です。
私は、まさに劣等感の塊だったのです。
それを、一枚一枚ベールを剥ぐように、昨日できなかったことを今日やってみよう、 ということを繰り返しているうちに、今みたいに自由自在になってしまったのです。
今では、何百人の前で話をするのも、全然何ともありません。
ですから、みなさんも一歩一歩やってみてください。
「できない」ということは課題ですから、それが必ずできるようになると信じれば、 逆にそれが楽しみになるのです。
できないことが可能性になるから、それだけで夢でいっぱいになるのです。
成長しない人というのは、できることだけしかやっていない人です。
成長する人は、できないことを今日もう一歩やってみる実践の人です。 私は若い時、腕立て伏せを30回くらいしかできませんでした。
ある時から、一日一回だけ増やすようにしました。
30回が31回になって、次の日には32回になりました。
毎日そうやって増やしているうちに、とうとう、300回もできるようになりました。
勇気を持てるようになるには、昨日までできなかったことに一歩一歩挑戦していくことなのです。
勇気と自信にあふれた人の所に、運も舞い込んでくるのです。