クラッチについてお問い合わせがあったので、先日やったクラッチの対策をからめて流用情報とかをチョット紹介をば。
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C110/C115のクラッチ。5ccの差による部品の違いは無く共通です。
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現行のモンキーなどと機構は同じで、シングルプレートの湿式クラッチ。クラッチプレートとクラッチユニットに挟まれたフリクションディスクがギアの方へ駆動を伝えるわけですが、このフリクションディスクが自由か、クラッチプレートに押さえつけられてクラッチユニットと一緒に回るかでクラッチの入り切りします、というチョット雑な動作説明をしてみる。
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毎回エンジンをリフレッシュした時にフリクションディスクやクラッチプレートは交換するのですが、今回はちょい手を入れてみようかと。フリクションディスクは現行のものと若干形状も違い、既に変質しているものが多いのでレストア時には最低限変えた方がいいかと。
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現行のモンキー系を知っておられる方は一目瞭然ですが、現行のものは大抵スプリングは4個なのに対して、当時物は8個のスプリングでクラッチユニットを押さえてます。8個だと均一に押さえられそうですが、結局あまり差が無いのでスプリング4個になったのでしょうね。
クラッチのフリクションディスクやクラッチプレートの磨耗以外にクラッチがすべる原因はこのスプリングのへたりですね。スプリングがへたってくるとフリクションディスクを抑える力が弱くなる=滑り易くなるわけで。
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ちなみに現行のモンキー系のスプリングとスポーツカブのスプリングを比べたものがコレ。現行のスプリングの方が数が少なくなっている分、一つのスプリングがしっかりしています。長さはスポカブのものの方が結構長いですね。スプリングですが他車の物の流用を考える場合、特に長さや数にこだわる必要はないかと。組んだ状態で純正のものより強い力でクラッチユニットを押さえられればOK!というのもスポカブのクラッチスプリングは他の部品と違って既に純正部品は手に入りません。
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フリクションディスクやクラッチプレートは現行のZ50J型のモンキー等のもので可です。既にスポカブのこれらの部品もモンキーのコレに部番統合されてますしね。特に加工も何も無くポン組みですが、両者を比較してみると若干の違いが。
クラッチプレートは昔のものが表面に凹凸加工がされているのに対して現行のものは真っ平らです。コレについてはどちらが良いとも言えませんが、まあ昔の部品は凝ってるな~と。
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フリクションディスクはディスクの材質が違う上、ライニング部分?の面積が3mmほど狭くなっています。ライニング部分は面積があるほど抵抗があるはずなので形状としては昔のものの方が良いと思いますが、その辺りは少ないライニング部分で滑りにくいようにライニング自体の改善がされてあると言う事でしょう(笑)
長くなってきたので次記事へ続く・・・