文京区目白台にある肥後細川庭園です。
ここは、江戸末期、熊本藩(肥後藩)の
藩主であった細川家の下屋敷があった
ところです。
これまで一度も訪れたことがありません
でしたので、楽しみなものがありました。
庭園は、目白台の台地の斜面に植えられた
木々や池の周囲の野草が、池の水面に映える
という趣のある庭園です。
正門を入ると、左手に「松聲閣」と呼ばれる
建物がありました。これは細川家の学問所
だったもの。写真は庭園内から撮ったもの。
大正期の建物のようです。
園内に入り、早速に池の周囲をめぐりました。
周囲の木立が水面に映し出される様子は、
まさに絵に描いたような光景です。
どの角度からみても趣のある光景を描き
出しています。とりわけ、園内各所の松に
施された雪吊りは、晩秋の庭園の風情を
表していて、見事というほかはありません。
こうした光景をみていると、陽光が
つくりだす自然の美しさには、言葉では
言い尽くせないものを感じます。
小高い丘の小道に立ち、池を見下ろして
みました。青空を映し出した水面は、
木立の紅葉を際立たせながら、いっそう
庭園を美しいものにつくりあげていました。
庭園は木立だけではなく、巧みに野草が
配置されているようです。
とりわけ印象深かったのがツワブキです。
群生させて良し、鑓り水(やりみず)に
重ねるも良し。
松聲閣の建物脇に、夏みかんのような
大きさのミカンの実がなっていました。
一般に青みかんといわれるものでしょうか。
優雅な光景の中で、ちょっとユーモラスで、
ほっこりするものを感じます。
ともあれ、陽光に映える紅葉の美しさ、
それが自然がもたらしてくれる美しさ
でしょう。
実はこの時期、庭園は夜間にライトアップ
が行われ、陽光のもとでの美しさとはまた
別の、煌びやかな美しさが描き出されて
いました。
日中の陽光のもとでの紅葉とは違った
灯り(ライト)のもとでの美しさです。
その写真が以下です。文章の解説は野暮
というものです。それよりも、その贅沢な
美しさをご堪能ください。
陽光が描き出す美と、灯り(ライト)が
描き出す美。
幕末の細川藩主が、これら二つの美をご覧に
なったとしたら、果たしてどんな言葉を発せ
られたでしょうか。
「和の美こそ、本来の美ではないか」
「洋の美も、見事なものではないか」
さて・・・。
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