世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

何歳になっても…

2008年12月14日 22時41分03秒 | Weblog
来週誕生日を迎える先輩へのプレゼントを買うべく池袋へ。アラフォー世代の先輩…贅沢を知っている世代の彼女には中途半端なものはあげられない。しかし、私の財政状況もあるし…。
毎年、ロダンの「考える人」のように悩んでしまう。

最寄り駅の喫煙所にて一服。
何にしようかなあ。先輩は何が好きなんだろう。
何をもらったら嬉しがるのかな。

お、電車が来た。
さあ乗ろうか…っと思った矢先、ご婦人に声を掛けられた。
「あのう、火を貸してくれませんか」

私にも駅で火を貸してもらった経験がある。喫煙所で繰り広げられる輪廻天性光景だ。

ポケットからライターを取りだし、火を点けて差し出しているうちに…電車は行ってしまった。

はあ…。

呆然とする私に、
「今ね、群馬に行ってきたのよ」
と、ご婦人。
唐突に話しかけられた。

「寒くなかったですか?群馬」
という私の質問で、話は芋づる式に繋がっていった。
彼女は弟の一周忌に参加していたらしい。
84歳とのことだが、彼女の肌艶はどう見ても60代だ。
つい最近まで働いていたので、足腰は強く、そして医者いらずとのこと。背筋も私よりピンとしていて、斜めに被ったフェルトの帽子のお洒落なことといったら!

「この不況、若い人には辛いかもしれないわね。でもね、戦争中に比べたら…って私なんかは思っちゃうのよ」
という言葉が印象的であった。

間もなくして、轟音と共に次の電車が来た。

「さようなら」
「さようなら。私みたいなおばあちゃんの話を聞いてくれてありがとうね」

走り出す電車からは、ホームをゆっくりと歩く彼女の姿が見え、やがて雑踏に消えていった。

何歳になっても彼女のように背筋を伸ばして粋に煙草を吸っていたい。

不況になんか、負けてたまるか。
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顔剃り♪

2008年12月14日 22時40分54秒 | Weblog
久々に顔剃りに行った。
日常的に自分で剃っているんだが、他人様、しかもプロに剃ってもらうと、格段に肌が綺麗になる。
なんちゅうか。
艶が出るんである。
私がお世話になっている店は、未亡人のオバサンが一人で経営している小さな理髪店である。
今年2月、後輩の結婚式出席のため、初めて顔剃りに行ったんだが、なかなか良い。
顔剃り、マッサージ、パック…1時間、いたれりつくせり。
下手なエステに行くより、断然効果がある。

剃刀で、産毛と共に角質まで取ってくれるので、一皮剥けた感がある。剥きたての卵のようになるんである。
その後、化粧水の吸収率の高さったらどうだろう。
喩えるならば、干魃した大地に雨が染み込む…みたいな。

マッサージも気持ちがよくて、浮腫みが取れる。小顔効果抜群。

顔剃り…今年一番の発見だった。

オバサンは今日も元気だった。
途中から24歳の娘さんもやってきて、賑やかになった。

帰り際、
「来年も宜しくお願いします」
と挨拶しあい、別れた。
来年もツルルン肌で頑張ろう~♪
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ビバ・オッサン

2008年12月14日 11時24分28秒 | Weblog
会社に1歳ぐらいの子供を見せに来た女性。

もうね。
この件については、仕方がないことだと思うようになった。
そういう「アットホーム」な会社なんである、当社は。色んな意味で。

でもね。
うるさかった。
鳴き声としては、歴代1位。
ぶっちぎり。
うるさい。
彼女らは役員応接室にいたんだが、ドアが空けっ放し…誰か閉めろよ。

みるみるうちに私は情緒不安定になってしまうわけで。
あの耳を刺すような声を聞いていると気持ちが悪くなってしまうんである。
この1時間半でこうなるんだから、もしも私に子供がいて、24時間、この鳴き声を聞いていたら…私は子供を殺めてしまうかもしれない。
もしくは四六時中、睡眠薬を飲ませるか…。

私が子供を持たない理由は、「子供が嫌い」というのもあるが、殺人や折檻をしてしまって犯罪者になりたくないからだ。

で、手持ちのソラナックス投入。

うしろのオッサンが呟いた。

「うるさくないか?」
「うるさいな…誰の子や?」
「やかましくてかないまへんなあ。子供がいる家ならば慣れているんでしょうが」
それを聞いていた私。
オッサンたちに話しかけていた。
普段ならば絶対に話しかけないのに。

「〇〇さん(オッサン)は、お子さんいらっしゃいますか?」
と。

「ああ、いるで」
「私、自分に子供がいないから子供の奇声に耐えられないと思っていたので…」
「いや、そんなの関係あらへん。あれは異常なうるささやで?俺、前の会社で『うるさいから帰りなさい』って言ったことあるで…ケッケッケ」

すっげー!
私より強者がいた!
70すぎのオッサンならば、目を細めて子供の鳴き声を歓迎するもんだと思っていた。
「元気でええ子やな」
とか言って。

彼らの、嘱託社員という『よそ者』意識がなせる思想もあると思うが。

「うるさい」と思う気持ちが異端なんだ…と思う気持ちが払拭された。
うるさいものはうるさいで良いんだ。
オッサンのお陰で気持ちが楽になれた。
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