世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

金曜日の夜

2022年08月26日 23時35分06秒 | Weblog
8/26(金)
心療内科デー。待ち時間1時間半。前回の待ち時間4時間が嘘のように今日はスムーズだった。
通院日は退勤後に駅そばで食事をする。

冷やしかき揚げそばにコロッケを乗せた物が最近のお気に入り。
食券を出すと店員のおじさんが
「ネギ、多めですよね?」
と言ってくれる。
そういえば、毎朝通うコンビニエンスストアの店員(外国人)も、こちらが何も言わずとも私の愛飲している煙草をレジ台に置くようになった。
このような「言わずとも」、こちらの欲求を察知してくれる行為はハートフルでとても心地良く感じる。
「ここに通い続けよう」と思える。

その最たるものが、16年通院しているクマ医師の心療内科。

仮令、待ち時間が長くとも(最高深夜の2時半に名前を呼ばれたことがある)、こちらの言わんとすること、或いは、無意識に思ってることをを上手にくみ取り、的確にアドヴァイスをするクマ医師は他の追随を許さぬ精神科医だ。
人気があるので待ち時間が長いのも頷ける。

さて、診察。

先般の、上司との遣り取りを説明。

クマ医師、絶句。

そして、上司を酷評。

「5年間も使っていない小口現金をずっとキャビネットに入れている意味って何なんでしょう?」
「制服を箱に入れることに執着して他部署のことを考えられないのは稚拙で自己中心的。衝動的にそういう言動をするのは、彼がジャイアン型発達障害だからですね」
「上司の目的は会社をよくするためではなく、あなたをいじめたいことにありますね」
と言った。

「他の患者さんの会社って、どうなんでしょう?一般的な管理職ってこんなものなのですか?」
と尋ねると
「うーん。他社さんの管理職と比較すると、視野が狭くてすぐに感情的になるのでちょっと幼稚ですね…基本的に気を見て森を見ずですし」
と真顔で言っていた。

「彼にとって仕事がマスターベーションのツールになってますよね」と言ったら、クマ医師、激しく同意。

そして
「私もPMSの時期なのでイライラしていたのはたしかなので、反省しようとは思ったのですけどね」
と言うと
「これ、PMSは関係ないと思いますよ。排卵前にこんなことがあってもイライラしますよ。おかしいですよ、あなたの上司」
とクマ医師は断言した。

だーよーなー。

上司の「ジャイアン型発達障害」は、一生治らないので、なるべく接触機会を減らすしかないとのこと。

彼が「ジャイアン型発達障害」だと思えるだけで、このような不快な目に遭っても「まあジャイアン型発達障害だからしゃーないよね」と思い、自分を責めないでいられることを知ることができたので、やはり精神科医クマ医師の存在は私にとって欠かすことができない。


今日は診察のみでお薬の処方なし。

8月も下旬だというのにひどく蒸し暑い夜。
駅前の喫煙所は今日もキャバクラ、ガールズバーの勧誘がお盛んである。

ガールズバーの勧誘の女の子たちはみんな一様に浴衣姿だ。
裾を短くしすぎて西郷さんみたいになっているコもいる。

男性のキャバクラ勧誘も金曜日だからだろうか。とても熱い。

男「キャバクラどうですか?」
客「すいません。これから知り合いの店に行くので…」
男「なんていう店ですか?」
客「…これから迎えに来てくれるんですよ」

という会話をクマリュックを挟んだ背中越しに聞きながら煙を吐く金曜日の夜。


さっきまで受けていた医療行為の高尚さと、通俗的なキャバクラの勧誘を耳にする不思議な夜である。


金曜日になると、飛行機が目的地に近づきながら高度を下げる、あの感じを思い出す。
当然、私の目的地の空港は心療内科。
そこで燃料を補給して、機体を整備。
また一週間、旅立つのである。

不安定なフライトだけれども…仕方がない。