世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

特別展 本阿弥光悦の大宇宙

2024年02月27日 22時37分41秒 | Weblog
有給取得。
午前中に上野に上陸。
東京国立博物館にて開催されている「特別展 本阿弥光悦の大宇宙」を見に行く。
この前行った母が「とても良かったので亮ちゃんも行ってみては?」と言っていて、行くことにした。


美しいドームの屋根の表慶館と本館の間を突き進み、奥の平成館へ。
風が強くて歩くのが大変。








中谷美紀の音声ガイドを借りた。




まず展示されていたのは「舟橋蒔絵硯箱」。

書画、工芸のさまざまな分野で天分を発揮し、琳派の祖となった桃山・江戸初期の芸術家、本阿弥光悦(1558-1637)の代表作として有名な硯箱。
「後撰和歌集」源等の歌「東路の佐野の舟橋かけてのみ思い渡るを知る人ぞなき」から、「舟橋」の字を省略して表していて「舟橋」は箱の模様から読み取る仕掛け…う~ん!粋!!

「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」という絵巻物も圧巻。13.5メートルの大作で、俵屋宗達の鶴の絵と本阿弥光悦の書蹟が見事にジョイントされた作品。


気に入ったのでこの絵柄のレターセットを買った。


本阿弥光悦筆「立正安国論」を見られるとは思わなくて、しばし興奮。日本史の資料集に掲載されたものを見ると「これが!!」と血が騒ぐのである。
あと、同じく資料集に掲載されていた「花唐草文螺鈿経箱」も見ることができてヒデキカンゲキ。螺鈿の装飾がされた法華経ボックスがかわいすぎて、女子高生だった私は骨抜きにされた。そして私のなかで法華経の印象が良くなった。

このサイトの一番上の箱

<特別展 本阿弥光悦の大宇宙>(1)法華信仰が造形の源泉


茶碗も蒔絵も刀も書も、なんにでも自分の世界を表現できる光悦、すごいんだなと思った。光悦が作品を通して描いた、彼の大宇宙のような脳内を感じた。見てよかった。



さて、今日のメイン・順天堂医院への通院。
上野から御茶ノ水までワープ。

嗚呼、久しぶりの光景。懐かしさすら感じるお堀の様子。





待ち時間1時間半。
名前を呼ばれて診察室へ。
森に住んでいそうな森先生(勝手に命名)に「あれ?どうした?予約は一ヶ月後だよね?」と言われる。
状況を話し、さっそく患部を診てもらう。
一瞬、森先生の顔が引きつるのを私は見逃さなかった。
「よく分からないんだけど…」「再発じゃないと思うけど、あまり見ない感じだな…」と言われつつ患部を写真に収められた。
次回診察は来月。血液検査と注射があるので、そのときにもう一度見せてください、とのこと。
軟膏を塗っても治らないとのことで今日から何も塗らないで良いそうだ。
一抹の不安は残るが、まあ教授の人がそう言うんだからいいんじゃね?と楽天的に考えることにした。


神保町のさぼうる2へ遅めのランチというか、早めの夕食を食べに行った。
半年ぶり。


いちごジュースとミートソースのパスタを注文。


ミートソースはこのボリュームだが、美味しいのでペロリと完食。
ソースがちゃんと手の込んだ味がする。決してレトルトではない感じ。


嗚呼、満足。また来よう。



さぼうる、昔はよく来ていた。
去年、病気になったことで平日に都心を歩くことが増え、混雑していない時間帯に色々なお店を行脚することができた。さぼうるもその一つだ。
昔は鈴木さんという店主がいて色々と話しかけられたりもしたのだが、どうやら亡くなられたもよう…。素敵なおじさんだった。上京したての私に優しくしてくれた思い出。


帰りに神保町のココカラファインを覗いたらAUBEの化粧品が売れ残っていたので今日も買ってしまった。
アイライナー、チーク、マスカラ。
すべて半額。
腐るものではないうえ、国産の化粧品なので安心して大量に買ってしまう。顔がいくつあっても足りない。



久々に平日の東京を歩けて満足。
去年秋の有給取得しての一ヶ月連続通院を思い出してしまった。

明日からまた普通の日常が始まる。
また楽しいことを考えてやり過ごそうと思う。