94歳の大往生でした。晩年は痴呆になり施設に入ったままでここ何年も会っていませんでした。
もともと大工で今住んでいる家も祖父が建てました。体も丈夫で70歳を超えても二の腕には力こぶもできていたし、屋根に上って仕事をしていました。
急に衰えたのは白内障になった後からでしょうか。夜の車の運転が難しくなったこともあるかもしれません。運転していたころは、だいぶ飛ばしていましたねー。
厳しく厳格な祖父だったようですが、孫の前ではいつもニコニコしていた印象しかありません。そんな祖父も戦争を経験しており、戦争の話も少し聞いたことがありました。亡くなるまで知らなかったのですが、その戦争の体験を本にしていたようです。叔父に借りて読んでみました。
徴兵からはじまり、兵学校を経て砲兵として中国へ。その後飛行機の整備への転属を希望し戦地で終戦を迎え帰国するまでのおおよそ6年を記していました。読んでみるととても読みやすく面白かったです。意図的にか戦闘の場面や戦争の悲惨さの描写はほとんどないのも、面白かった原因かもしれません。
祖父の本を読む限りでは、当時の祖父も周りの人も戦争に行くことに悲惨さも悲しみもなく、むしろ日本の為にと言う使命感に燃えていたようです。祖父は体が小さい方で訓練などでは苦労する面もあったようですが、走るのが速く大工だったので手先が器用でいろいろと雑用をいわれてたようです。本の中で飛行機で赴任する際に着陸で墜落するということもあったようで、そのあたりもそれほど悲惨さもなくあっさり書かれていました。厳しく厳格だと聞いていた祖父も軍では休みの日が楽しみで、町に繰り出すのが楽しみだと書いていたり、故郷からの手紙が楽しみだったなど祖父の知らない面が見れました。
もっと早く読めば良かったなと今更に思いました。
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