いまの世の中スマホを持っている人であふれている。
電車にのると席に着くなり取り出すのはスマホだ。スーパーの休憩所や公園などでうつむいていじっているのはスマホだ。町を歩いていて歩きスマホをしている人が大勢いるのも珍しくはい。
現在のスマホは携帯するパソコンだ。ウエブの閲覧やメールはもとより、ありとあらゆるアプリ機能が充実していて便利なことこのうえない。人類史上はじまって以来のありがた~い道具だ。
便利なものは一度使い始めたらやめられない。
これは現代人なら誰もが認める事実であろう。
しかし、である。
スマホはただ便利で害のない道具なのだろうか?
けっしてそうではない。
もう多くの人が気付いているが、スマホの弊害は意外とたくさんあるのである。
たとえば、ネット依存やいじめ、生活の乱れなどは未成年者に多く見られる問題だし、スマホ症候群といわれる首や肩の痛み、こり。またテキスト・サム損傷と呼ばれる小指の変形などは大人に多く見られる。さらには睡眠障害やうつ病、自閉症などの引き金になるともされている。
一番こわいのは記憶障害である。
スマホの検索機能の進歩により人間は複雑な処理をスマホにまかせてしまう。
その結果記憶をしなくなり考えることもしなくなることが専門家のあいだでも危惧されている。
とりわけ心配なのは受験などを控えている中高校生だ。勉強する学生にとって記憶障害は深刻な問題である。
また、夜間十時過ぎの使用は避けたほうがよい。
脳が覚醒状態になり、ふとんに横になってもすぐには寝付けなく、睡眠不足を招くのである。
スマホはなくてはならないありがたい道具。だが、人はその道具に使われていてはいけない。
じょうずに使いこなしてゆく知恵を持たねばならない、と思うのである。