ひいらぎ
(季節の花300)より
細道を通るたびに
ちょっとォ引っ込んでてよと
邪険にしてしまう柊くん
笹やヤマブキの枝と張り合って
一歩でも前へ出ようと
散歩道へ身を乗り出す
真冬の間はいかにも強情そう
節分にはイワシの頭を刺して
魔除けとするのにぴったりだ
黒みがかった深みどりの葉に
恐竜のようなトゲをまとい
さわるとイタイぞと喚いている
だけどよく見ると
晩秋から花芽をつけ
白い小花をびっしり咲かせる
小学生の入学時期には
新芽ほんのり春めいて
ひいらぎさんと呼びたくなる
それでも触ったら痛いかな
散歩のたびに身をすくめる
大昔から一目置かれた老爺に似て
柊くんとひいらぎさん
季節はめぐって印象は変わるが
人生に油断は禁物と問わず語り
イワシの頭を刺して魔よけにしていた田舎のころを・・、
家にも柊は植えてありますがそんな風習は忘れています。
童謡の囃子言葉に取り入れられていて、意味も分からずに口ずさんでいたことを懐かしく思い出しました。