どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム254 『柊くんとひいらぎさん』

2020-01-13 01:59:00 | ポエム

 

    ひいらぎ

   (季節の花300)より 

 

細道を通るたびに

ちょっとォ引っ込んでてよと

邪険にしてしまう柊くん

 

笹やヤマブキの枝と張り合って

一歩でも前へ出ようと

散歩道へ身を乗り出す

 

真冬の間はいかにも強情そう

節分にはイワシの頭を刺して

魔除けとするのにぴったりだ

 

黒みがかった深みどりの葉に

恐竜のようなトゲをまとい

さわるとイタイぞと喚いている

 

だけどよく見ると

晩秋から花芽をつけ

白い小花をびっしり咲かせる

 

小学生の入学時期には

新芽ほんのり春めいて

ひいらぎさんと呼びたくなる

 

それでも触ったら痛いかな

散歩のたびに身をすくめる

大昔から一目置かれた老爺に似て

 

柊くんとひいらぎさん

季節はめぐって印象は変わるが

人生に油断は禁物と問わず語り

 

 

 

 

 


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2 コメント

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ヒイラギ (いわどの山荘主人)
2020-01-14 18:27:40
子供のころを思い出します。
イワシの頭を刺して魔よけにしていた田舎のころを・・、
家にも柊は植えてありますがそんな風習は忘れています。
返信する
イワシの頭にとっぴんしゃん (tadaox)
2020-01-14 20:52:46
(いわどの山荘主人)様、われわれの子供の頃の風習は、昭和の終わりとともにすたれてしまったようですね。
童謡の囃子言葉に取り入れられていて、意味も分からずに口ずさんでいたことを懐かしく思い出しました。
返信する

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