カボチャの花
こんなやぶの中に分け入って
最後の頑張りを見せるカボチャの花よ
もう9月も半ばを過ぎたのに
まだ実をならせるつもりなのか
台風にやられて花は破れ傘のようじゃないか
仲間はまだ黄色を保っているが
おまえは血の気の失せた白っぽい顔色で
息も絶え絶えに見えるがどうなのだ
命を授かった以上実を生らせるつもりだって?
たとえ途中で息絶えても前進する気概だな
だけど君は大きく育つには時間が足りない
うまくいっても桃ぐらいにしか育たないだろう
だからすでに結実した一つの実のために
君ら花たちには犠牲になってもらうつもりだよ
今さら咲いてももう遅いのだから
しのびないが諦めてほしいのだ
なになに小さくてもかまわないというのかい
たくさんの実をつけて子孫を残すのが目的か
小さい実でも動物たちに食べてもらえれば
消化できない種が広範囲にばらまかれるわけだ
なるほどカボチャの原種はそうかもしれない
だけど君たちは今という時間を生きているのだ
交配に交配を重ね人間だけのために作られた種だ
けなげだが時間との競争に勝てるわけがない
おっと黙ってしまったのか
悔しい思いが身体中に出ているよ
破れ傘になってもルーツへの郷愁が断てないのか
そうか負けたよ季節との競争をやってみたらいい
今年は初めて8月に冬至南瓜植えました。今が黄色い雌花が盛りで実をいっぱいに着けている、一か月後楽しみです。
栗カボチャが豊作なんて、うらやましいです。
実は今回のカボチャの種は、前年八百屋さんで買ってきたカボチャから採ったものを保存しておいたものでした。
肥料も入れずただ直播しただけ、それでも実ってくれたことに感謝です。
冬至カボチャというものがあるんですね。
花も実もたくさんついて、収穫が楽しみですね。
近所だったら、買いに行きたいところです。
ありがとうございました。
”今さら咲いてももう遅いのだから しのびないが諦めてほしい”、と思っています。
それにしても、秋に入って、なおかつ、逆らうかの様に花を咲かせ続けるのに、少し感動を覚えました。
それにしても、今回の詩、私が上手く言葉に出来なかった感想を代弁、詩的に表現して頂きました。
頑張った姿にいとしさを感じました。
かぼちゃ一つでこんな気持ちになるなんて、育ててみないと想像もできませんね。
自分だけではないことを知り、うれしかったです。ありがとうございました。