『春の浅間と新生中軽井沢駅』
うららかな天気がつづいて、辛夷やらミモザやらが咲きだしたので、これならもう北軽井沢行きも大丈夫だろうと先週の土曜日から一泊でドライブに出かけた。
案の定昼間は汗ばむほどで、水道を開けたり小屋開きの作業もはかどった。
冬じゅう菰に巻かれていた太郎冠者も、やっと陽の目を見て春が来たのを悟ったことだろう。
そうはいっても、畑の隅や樹木の陰など日陰の場所にはまだ雪が残っている。
木の枝や落葉、それに取り払った菰や木片を焼くなど片付けをしていると、あっという間に時間が過ぎていく。
今回のドライブの目的の一つは、久しぶりに温泉に浸かることだったから、あわてて暮れはじめた道を草津へ向かった。
ところが坂道を登って草津に近づくと、なんと気温表示が0度まで下がっているではないか。
おまけに霙が降りはじめた。
近くのコンビニにクルマを止め、少々の買い物をした後、行きなれた巽の湯に掛け込んだ。
先客は一人だけ、挨拶もそこそこに頭から湯をかぶって熱い湯にずっぷり。
いやあー、効いたねえ。
冷えた手足にジンジンと沁みわたる。
来た甲斐があったと大満足。
帰りがけに、これも行きつけの店でエビ天定食を食べ、計画通りに事を運んで第一日目が終わった。
翌日、昼前に軽井沢のスーパーマーケットに着き、買いものをしたあと帰路につく。
北軽井沢から見る浅間山はまだ冬の厳しさを残しているが、中軽井沢方面から眺める浅間は同じ山とは思えないほど穏やかな顔をしている。
線路越しに見る浅間の風景は、そのままこのあたりの住人の日常だろうが、すぐ近くで進められてきた中軽井沢再開発事業には関心を持っていたに違いない。
噂には聞いていたが、中軽井沢駅の駅舎は予想外に大きなものになっていた。
全体像が収まらないので、相当後ろへ退いたらこんな画像になってしまった。
しかし、これでは駅舎が主役になっていない。
もう一枚、撮り直したのを載せてみる。
画像の右と左に建物があることを想像して見ていただきたい。
4月1日にオープン・セレモニーをやるそうで、中に入るテナントや土産物店などは大忙しで準備を進めているのだろう。
もうひとつの目玉は、かなりの蔵書を集めた図書館の開館で、軽井沢関連の資料などに特色があると聞いている。
ぼくは、何年か前旧道沿いの図書館に通って追分の歴史を調べたことがあったが、たぶんそこにあった厖大な資料が新設の図書館に移されるのだと思う。
いずれにしても、間近にある星野リゾートなどと連携して、客足の相当数がここを基点にロマンチック街道方向に伸びるはずだ。
循環バスなども運行が始まっているから、追分方面も行きやすくなる。
国際的な大学の開設、アメリカのI・T企業成功者の別荘などが噂されているから、10年後には大変貌を遂げているかもしれない。
最後の画像に写っている奥のお店は、有名なお蕎麦屋さん。(緑のお店は昔からまんじゅうを商っていたお店だろうか)
蕎麦店の方は駅前の一等地にかなり大きなスペースの駐車場を拡充し、昼時にはお客さんが引きも切らない状態。
バイパス沿いに支店もあるが、やっぱり本店の雰囲気が恋しいのだろう。
どの年代の人にも魅力を感じさせる軽井沢の夏が、いよいよ始まろうとしていた。
(おわり)
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久々に見せてもらった軽井沢の映像。
青空が澄み切っており、春を感じさせる絶好の好天だったようですね。
北軽井沢の駅が新装されるようで、澄み切った青空にちょっとお邪魔かなとも感じますが、地元の商店などは、昔のままというのが嬉しいかな。
久々に足を延ばし、たったの2日で帰ってくるのは、なんだか惜しいように思えますが、心も体もご満足だったでしょう。
とにかく、年齢柄、出不精になるのが普通でしょうが、これからもせいぜい足を延ばしてくださいな。
人間が欲望に任せて自然界を荒らし傷つけてきたのに、毎年ちゃんと季節をめぐらせて新鮮な空気と草木を甦らせて私たちに新しい生気をくれるのですから。
冬の間眠りについていた別荘を開ける作業を終えて疲れた体を近くの温泉でざんぶり。
最高の幸せですね。行間からその気分が伝わってきました。
今年もお元気に。
都心に出ることも稀になり、世の流行とも無縁になりつつあるようです。
一方、クルマでの移動は苦にならず、陽気に誘われて今回のドライブとなった次第。
青空と目に映る緑と美味い空気と温泉、要するに自分にとって心地よいものだけを求める我儘さが出てきたのかな?
枯れ枝と思っていると新芽が隠れていたり、朴の木のように30センチもある葉を地上に散乱させたまま、見上げる高さで芽吹きをはじめていたり、逞しいというか恐れ入ってしまう光景も随所に見られます。
何年か前に春夏秋を通してこの地で過ごした思い出が、たいへん懐かしいです。