おもしろかった本(その16)は、熊倉伸宏著「あそび遍路 おとなの夏休み」(講談社文庫)です。
「なぜ、このように生きられなかったのか」精神科医として、何度患者さんから聞いた言葉だろう。 しかし、その言葉の本当の意味を、
遍路に出る前の私は理解していなかった。
大学教授の職を辞し、信仰心がないまま遍路をはじめた著者は、そう語る。 四国の大自然や温かい人々が、変えた自己とは?
おもしろそうなタイトルとキャッチコピーでしょう。 いつものように図書館の返却本コーナーで見付けた本です。
読んでみると、タイトルから想像した内容とは ちょっと違っていたり、ただ美辞麗句を並べただけの表現が鼻についたりもしました。
でも、道案内(ガイドブック)的ダラダラ日記風が多かったりす この手の本の中では、人間の内面にふれているところがあったりして、
お遍路さんを目指していない人でも、興味深く読むことが出来ると思います。
例えば、
遍路どうしは会った瞬間から何でも話す。 計算がなく、自己防衛がない。
このことを人は訝るであろう。 それは私の個性や職業に由来すると早合点するであろう。
そうではない。 歩いていると、そんな風にしか頭脳は動かないのだ。
などは、長距離キャンプツーリング中のライダー同士も、同じような精神状態だったりしますよね
その近くに野宿していた若い遍路と出会い、大窪寺まで同行した。
私は野宿と聞いて何気なく「私の遍路は宿とご馳走にお金を使って贅沢だ」と彼に言った。
「私はもっと贅沢しています。」と彼は当然のように答えた。
「そうだった。」
なども、ちょっと心に残った部分だったりします。
私が お遍路さんをやってみようと思わない理由は、通し歩きで野宿じゃないと意味がないからで、
それは絶対無理なんですよね~ 残念。
ついでにと言ったら大変失礼になりますが、この本の百万倍感動した 歩き遍路の方のHPを紹介します。
↓↓↓
<四国遍路・野宿編(四国八十八か所を歩いて、そして野宿して巡礼した記録です。 人生即遍路。)>
雨の週末にでも、じっくりと読んでみてはいかがでしょうか
では、では、
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