すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

好き・嫌いは、変わりうる!!

2013-05-15 | 縁側の日

 

●2013.5.14.縁側の日より●

 

父が好きだった派?嫌いだった派?

今月は、白山分所でした。

窓越しに新緑が爽やかな空気を届けてくれ、
気持ちよく始まりました。

この日面白かったのは、
ご自分の父親との暮らしで
ストレスをためているお二人の話。

一方は、子どもの頃からお父さんが大好きで、
お父さんと腕を組んで歩いていたそうです。

もう一方は、子どもの頃からお父さんが大嫌いで、
未だに触れることすら抵抗があるそうです。

大嫌いだった人のストレスは見当がつきますが、
大好きだった人のストレスは?

自分が「お父さんのこんなところがいいな」と思っていたことを
お父さんが、できなくなってくる。

この現実を受け止めるのが大変なのだそうです。

「父のことが嫌いだった派」だった私には、
そうなんだ~です。

●自分の感性で父を見直す

私の場合、父だけでなく、
「父に似ている自分」も嫌いでした。

でも、子どもができる前、
私は母の話だけで、
父のことを「嫌い」と思ってきたことに気づいたのです。

そこで、自分の感性で父のことを見るよう努めてみたら、
今まで気づかなかった父が見えてきたのです。
誤解していたこともたくさんありました。

最期、11か月の父の入院中、
父の体を拭いている自分に驚いたものです。

●母のことも憎い!

一方、父を嫌いになるようなことを言った母のことが
憎くもなりました。

その母が認知症になって、
私が母を受け止めなくてはならなくなったのです。

そのお蔭で、またわかったことがありました。

母は母で父のことが大好きだったんだ。
大好きだからこそ、
もっとこうしてほしいという期待・願望が強く、
逆に嫌悪感として現れていたんだ。

それを子どもに愚痴ったばかりに、
子どもの私は鵜呑みにしてしまった。

でも、事実は違ったのだ。

●父も母も 自分のことも好きになってきた

それがわかって、
私はようやく母のことも愛しく思えるようになり、
この二人の子どもでよかったと思えるようになりました。

そして、父に似ている自分、
母に似ている自分、
どちらにも似ていない自分・・・

と自分のことも好きになれたのです。

なんと時間のかかったことでしょう。


「好き」「嫌い」という感情は、なんとも根深い!

でも、

「好き」「嫌い」という感情は、いくらでも変わりうる。

それも事実。

がんばれ~!

お二人の話を聞きながら、
そう思っている私に父と母の声が・・・

あんたに言われたないやろ。
おまえも夫婦してからや。

はいっ!


 

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