すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

こうしてノルウェー人はスキーを履いて生まれてくるんだなあ

2017-04-28 | ノルウェーの生活

●にこやかに滑るお年寄りに感化されたのですが・・・

ここで「スキー」と言えば、「クロスカントリー」。
私の家から徒歩2,3分のところにあるスキーコースでは、
雪景色をにこやかに軽やかに滑るお年寄りも見かけます。

そんな姿に感化されて私もスキーを始めてみました。

ところが、スキーをしながら、
私の心は意外なことに奪われてばかり!

●子どもがいるからって、趣味をあきらめない?

スキーの後ろの、あれは何?

赤ちゃんなのです。

「あんなにスピード出して大丈夫?」と驚く私に
「大丈夫さ」と相方さんは笑っています。

赤ちゃんは泣きもしません。

「雪の上を滑る」を早くも体得し楽しんでいるのかもしれません。

ここのお父さん・お母さんは、子どもがいるからと言って、
自分たちの趣味を諦めないんだ。

そう思いましたが、それだけはないようです。

●七転び八起きで、焼き立てソーセージも待っている

ブクブクのスキー服を着て歩くのもままならぬ子が、
自分でソリを運んでは滑る。
転んでも泣きもせず、また登る。
立ち止まりスキーをする年上の子たちを眺めて、
また続ける。

これぞ、子どもの学ぶ力!

その間、親は小屋で自分で持ってきた薪をくべて
ソーセージを焼く準備をしています。
(こういう小屋があちこちにあり、自由に使えます。)

休憩がてら小屋で食べるソーセージは、
さぞ美味しいことでしょう。

 

.そばで言葉少なに寄り添う親

ここでは、「スキーを教える」のは親の役目のようです。

2・3才くらいからスキーを履いています。
1歩、2歩・・・ステン!
よっこらしょっと立ち上がったとたん、ステン!

まあ、先に進むのに時間のかかること。

それでも親は手を貸すことなく、横や後ろで言葉少なに見守っています。
大声を聞いたことはありません。

自分たちも親にこうしてもらったのでしょうか。

                         

●子どもの成長とともにゲレンデもアップ!

親子の姿に励まされながら、私も少しは滑れるようになり、
イースターホリデーには山のスキーコースに出かけてみました。

そこは、小学生くらいの子どもを連れた家族で賑わっていました。

私の力量では途中までしか行けませんが、
皆さんは先までどんどん行きます。

実際には、コースはあってないようなもので、
自然のゲレンデを自由に滑ることができるのです。

子どもが成長すれば、ゲレンデもアップしていくのでしょうね。

子どもも大人も、スキーを履いて雪の上を自由に移動する姿は、
かっこいい!としか言いようがありません。

そして、荷物を背負って滑る父ちゃん、母ちゃん。

子どもにとっても、かっこいいに違いない!

●代々受け継がれていく子育てエッセンス

長い目で子どもに関われて、
子どもが成長しても自然の中で一緒に楽しめるスキー。

彼らにとってスキーは、レジャー・趣味の前に、
「生活」なのかもしれませんね。

日曜日、トロムソの町ではレストラン・カフェがやっているだけ。
全てのお店・ショッピングセンターがお休みです。
ですから、自然の中でゆっくりとした時間を過ごしやすいのす。
しかも、代々そうやって過ごしてきたことでしょう。

そうそう、妊娠してもスキーをするそうですよ。

こうやって、ノルウェー人はスキーを履いて生まれてくるのですねぇ。

ノルウェー人にはなれなくても、エッセンスは頂きたいものです。


ちなみに私の来年の課題は、
お尻でなく、普通に止まれるようになること。(笑)

怪我なくスキーを楽しめたことに感謝です。

                       凍った湖の上、私でーす!

                   

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