〈大型ネコ科猛獣の宝庫たる、中新世後期・東南アジア「ヒッパリオン動物相」と、驚くべき「最古のヒョウ亜科」種〉
Bone-crusher Panthera?? Wonderous Miocene Southeast Asia!
(超大判オリジナルサイズ画像(高画質)) All images by ©the Saber Panther(All rights reserved)
【場面】
お久しぶりの更新になります。『サーベル・パンサー』の世界へ、ようこそ。
ご覧いただいているのは、中新世後期のタイ北東部・コラートの、鬱蒼たる水辺林の情景。
およそ750万年前・・・
東南アジア・ヒッパリオン動物相時代の、主な生息動物を描いています(オリジナルの鉛筆絵画です)。
場面奥の勾配の急な岸辺にて、メリコポタムスの死骸の占有を巡り、2頭のネコ科猛獣(パキパンテラと、ロンチュアンスミルス)の間で、一悶着あった模様(どちらがメリコポタムスを仕留めたのか、などの細部は不明)。
前景では、オランウータン亜科の古タクソンであるコラトピテクスや、大型サイのブラキポテリウム、オオトカゲ属の古代種などの姿も見えています。
【Species】
(上段から下に向かって)
(上段から下に向かって)
ブラマテリウム属種(遠景) Bramatherium sp.
(新第三紀にアジア広範に分布した、キリン科・シヴァテリウム亜科のタクソン)
ロンチュアンスミルス属種 Longchuansmilus xingyongi
(中新世後期の東南アジアに分布した、新種のシミター型剣歯猫。詳しくは、本文に記した)
(中新世後期の東南アジアに分布した、新種のシミター型剣歯猫。詳しくは、本文に記した)
パキパンテラ属種 Pachypanthera piriyai
(中新世後期、東南アジアに分布した、新種の大型ネコ科動物。暫定的にヒョウ亜科に分類されたが、興味深い固有の特徴を有する。詳細は本文に)
(中新世後期、東南アジアに分布した、新種の大型ネコ科動物。暫定的にヒョウ亜科に分類されたが、興味深い固有の特徴を有する。詳細は本文に)
メリコポタムス属種(死骸) Merycopotamus medioximus
(メリコポタムスは、クジラ類とカバ科(特に、最近SNSで話題のコビトカバ)に近縁な古代の偶蹄類、アンスラコテリウム科の最後期のタクソンで、新第三紀の南~東南アジアに分布。鮮新世まで存続した)
メリコポタムス属種(群れ) Merycopotamus medioximus
オオトカゲ属種 Varanus sp.
コラトピテクス属種 Khoratpithecus sp.
(東南アジアで中新世後期に繁栄した、オランウータン亜科の古タクソン。同時代で分布地域も近接する、ルフェンピテクス属とともに、現生オランウータン亜科の姉妹クレードをなす。コラトピテクスをオランウータンの直系祖先に位置づける学説もある)
ブラキポテリウム属種 Brachypotherium perimense
(ブラキポテリウム属はテレオセラス族に分類されるサイで、同族の多くのタクソンに共通の、短い四肢、巨樽然としたトルソが特徴的。角を欠き、低冠歯。ブラキポテリウム属には、サイ科の中でも有数の大型種が含まれる。最大種はアフリカ産のB. lewisi で、Cerdeno(1998)は体重4トン以上(エラスモテリウム大)と言及していた。もっと最近の、サイ科各種の前肢骨の形状と体重の関係を扱った研究(Mallet et al., 2022)で、タイプ種のB. Brachypus の推定体重2327kg(シロサイ大)と示された。この復元画に登場するのはヒッパリオン動物相に固有の種、B. perimense。南~東南アジアに分布した本種も、推定1999kgという大型種(インドサイ大))
【解説】
「ヒッパリオン動物相 Hipparion Fauna」の名称で知られる、東南アジアの新第三紀・化石累層を代表する二つの化石サイト、雲南省・元謀県 ヒト科遺跡(中国南部 中新世後期 700~800万年前)とナコーンラーチャシーマー県・コラート化石サイト(タイ北東部 中新世後期 600~900万年前)から、ネコ科関連の興味深い発見が相次いでいます。
元謀県からは、マカイロドゥス族※(※旧ホモテリウム族。シミター型剣歯猫を指す表形分類群)とメタイルルス族に含まれる4種の大型剣歯猫が、タイのコラートからは、マカイロドゥス族の剣歯猫の標本と、暫定的にヒョウ亜科に分類された大型種(「パキパンテラ」)とが、それぞれ報告されました。
以下に、直近の二つの学術論文(形態学的報告)の内容に基づき、東南アジア・ヒッパリオン動物相の剣歯猫群と パキパンテラ について、比較的詳しい解説を付してまいります。今回も、新知見をたっぷり詰め込んだ内容になりますが、最後までご覧ください。
参照した学術論文は巻末にタイトルを明記しているので、内容を確認されたい方は、当該論文に当たられたし。
So, let's dive in!
●東南アジア「ヒッパリオン動物相」の剣歯猫たち●
元謀県では、少なくとも4種の大型剣歯猫が共生していたので、「大型ネコ科の分布密度の高さ」という点で、同時代のユーラシア他地域の動物相とは、一線を画しています。
このうち、タグ「YMV87001」の標本(有歯の頭蓋、上顎犬歯、第三小臼歯)は、前額部位が比較的狭いなど差異もあるものの、マカイロドゥス族に共有の複数の形質に基づき、同族に含まれる新種、Longchuansmilus xingyongi(ロンチュアンスミルス・ジンギョンギ)として分類されました。
ロンチュアンスミルス属の歯形質はマカイロドゥス属(中新世中期)の段階よりもアドヴァンス型で、その進化段階はアンフィマカイロドゥス属(中新世後期)と同程度といいます。全体的な形質特徴としては、ロコトゥンジャイルルス属(中新世後期)に最も近似するゆえ、同属との近縁性が論じられています。
(新種の剣歯猫、ロンチュアンスミルス・ジンギョンギ Longchuansmilus xingyongi 生体復元画)
All images by ©the Saber Panther(All rights reserved)
元謀県の他の剣歯猫については、アンフィマカイロドゥス・ホリビリス(Amphimachairodus horribilis)と、ヨシ属種※(Yoshi spp.)に同定された標本群と、系統不明なままの剣歯猫標本が記載されています。(以上、計4種の剣歯猫)
※(ヨシ属(Yoshi)は、2014年に発見された剣歯猫で、メタイルルス族に含まれる。中新世後期にユーラシアの広範囲に分布。特筆すべきは、頭蓋、ポストクラニアルともに、最もチーターに近似した剣歯猫だという点。このため、剣歯猫としては珍しい、走行特化型の種類と見る向きもあります。)
剣歯猫最大級のタクソンであるアンフィマカイロドゥス・ホリビリス(推定体重400kg級 (Deng et al., 2017))を筆頭に、ロンチュアンスミルスは現生パンタナル・ジャガー大で推定体重100kg超(Jiangzuo et al., 2023)、ヨシと系統不明の剣歯猫も推定体重50~70kg(Jiangzuo et al., 2023)と、4種いずれも大型、かつ、それぞれに明瞭なサイズ差の存することが、注目されます。
主要な獲物もある程度異なっていたでしょうし、棲み分けられていたのでしょう。
(巨大剣歯猫、アンフィマカイロドゥス・ホリビリス Amphimachairodus horribilis 生体復元画)
All images by ©the Saber Panther(All rights reserved)
一方、タイ北東部・コラートの剣歯猫の標本は断片的な上顎犬歯のみですが、側腹圧縮型で外縁が微細な鋸歯状であることから、マカイロドゥス族のシミター型剣歯猫であることは確実視されています(鋸歯状犬歯はシミター型剣歯猫に固有の特徴であるため)。そのサイズはおおよそ、「マカイロドゥス属(雄トラ大)とロコトゥンジャイルルス属(雌トラ大)の中間」(de Bonis et al., 2024)と推定されていますから、やはり元謀県の剣歯猫群と同様に、大型種のようです。
もっとも、標本が上顎犬歯の一部のみと断片的なので、サイズの推定は困難でしょう。同じ理由から、タクソンの特定もできていません。
Jiangzuo & Werdelin(2022)に基づく、『最新の剣歯猫・分岐系統樹』(シミター型剣歯猫群のみ※。
ロンチュアンスミルスを追加したバージョン)
Machairodontini
マカイロドゥス族 (シミターネコ群)
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※(基底剣歯猫群やメタイルルス系統、スミロドン系統も加えたマカイロドゥス亜科全体(全ての剣歯猫群)の新しい系統樹についても、機会を改めて紹介します)
※(マカイロドゥス族(Machairodontini)という名称について
「シミター型剣歯猫群(アンフィマカイロドゥス属、ホモテリウム属、ゼノスミルス属、ロコトゥンジャイルルス属、ロンチュアンスミルス属などが含まれる)」を指す表形分類群には、以前はホモテリウム族(Homotherini)という名称が使われていました。Christiansen(2013)が実施した分類で、中新世中期のマカイロドゥス属が基底剣歯猫群の位置に置かれたため、マカイロドゥス属とシミター型剣歯猫群との分岐的繋がりは否定されていたのです。しかし近年の化石発見に基づく後続の分類研究(Jiangzuo(北京大学教授) et al., 'Origin of adaptations to open environments and social behaviour in sabertoothed cats from the northeastern border of the Tibetan Plateau', 2023)で、マカイロドゥス属からアンフィマカイロドゥス属への進化過程が明示されたことで、前者のシミター型剣歯猫群への帰属が正当化されました。加えて、更新世の3タクソン(ホモテリウム属、ゼノスミルス属、イシロスミルス属)を単系統分類する妥当性が生じ、これにHomotheriina(ホモテリウム亜族)の新名称が当てられることとなった。こうした経緯から、マカイロドゥス属を含むシミター型剣歯猫全体の表形分類名として、マカイロドゥス族(Machairodontini) が正式に用いられるようになったのです。例えばWikipediaの該当記事などをみると、この辺の分類整理が全然なされていない状態であり、十分に注意する必要があります)
●パキパンテラ●
しかし、この一連の発見中で最も注目に値するのは剣歯猫ではなく、コラートの「ビッグキャット」になるでしょう。
有歯の下顎骨と上顎骨の一部からなるこの標本(タグ「CUF-KR-1 」と「 CUF-KR-2」)は、第一、第二小臼歯の欠如、第三、第四小臼歯が低冠であることや、下顎骨形質から、ネコ科種であることは確実です。de Bonis(ポワティエ大学名誉教授) et al. (2024) は暫定的に、本標本をヒョウ亜科に位置づけ、新種の Pachypanthera piriyai (パキパンテラ・ピリヤイ)として、分類しました。もっとも、残念ながら論文中で具体的な系統解析が行われていないので、正確な系統分類は未定のままといえます。
驚くべきは、既知のいかなるヒョウ亜科のタクソンよりも下顎骨体が分厚く頑強で、さらに、第四小臼歯面の水平摩滅と、上下の小臼歯面にジグザグ状の「ハンターシュレーガーバンド (Hunter-Schreger bands)」が確認できることから、本種がおそらく「デュロファジー(durophagy = 外骨格など堅牢なものを食する)習性」であることが示唆された点。
エナメル質のハンターシュレーガーバンドというのは、ブチハイエナや古代のパキクロクタ属種、ボロファグス亜科のイヌ科種、および肉歯目のヒアエノドン属種の歯にも見られる特徴で、骨砕やデュロファジー習性の肉食獣に特有の歯形質とされるのです。加えて、非常に深い咬筋付着窩からも、パキパンテラの高い骨砕能力が窺えるとのこと。
その上、上顎犬歯も(相対的に)特大級であって、犬歯歯槽の大きさから判断して、更新世後期のホラアナライオン(Panthera spelaea)の上顎犬歯に匹敵するか上回る大きさ(!)だというから、驚きです。
(パキパンテラ Pachypanthera piriyai 生体復元画)
All images by ©the Saber Panther(All rights reserved)
ヒョウ亜科のタクソンであることが確定すれば、年代的に鮮新世前期の"パレオ"パンテラ・ブリテエ(Palaeopanthera blytheae)や、同後期のパンテラ・パレオシネンシス(Panthera palaeosinensis)をも遡り、最古のヒョウ亜科種ということになります。
ヒョウ亜科か否かは別にしても、パキパンテラのサイズは鮮新世-更新世の平均的なパンテラ・ゴンバソエゲンシス(Panthera gombaszoegensis 「ヨーロッパジャガー」)よりも大型といいますから、剣歯猫を除いた中新世のネコ科動物としては、最大級に位置づけられます。
下顎第一裂肉歯の長さを予測子とする、Legendre & Roth(1988)の回帰分析に基づく推定体重は、142kg(de Bonis et al., 2024)。
下顎第一裂肉歯の長さを予測子とする、Legendre & Roth(1988)の回帰分析に基づく推定体重は、142kg(de Bonis et al., 2024)。
上述のように、小臼歯面のハンターシュレーガーバンドはデュロファジー習性の肉食獣に共通してみられる特徴で、パキパンテラが強大な顎力と、骨砕をも可能とする臼歯構造を有していたことは、間違いないようです。骨砕機能の発達した種類は、ネコ科では前例がありません。
他方、パキパンテラのもう一つの顕著な特徴である、非常に大型の上顎犬歯は、優れた狩猟能力の証左ではないでしょうか。
現生ヒョウ属種と比較して、一体、どのような生態であったのか!?・・・ 興味深いですね。
ポストクラニアル(例えば、四肢がロバスト型か走行特化型か、など)の発見が続けば、生態の解明も大きく進捗するはず。
ポストクラニアル(例えば、四肢がロバスト型か走行特化型か、など)の発見が続けば、生態の解明も大きく進捗するはず。
いずれにせよ、パキパンテラの分類が有効であるなら、ヒョウ亜科の系統進化史についてはもとより、その形態進化史や古生態的な文脈においても、全く新しい知見を開くことになるでしょう。
●元謀県とコラートの動物相の重複について●
元謀県 ヒト科遺跡とコラート化石サイトは、化石年代(ヒッパリオン動物相時代 600~900万年前)も地理的にも近接しており、湿地と密林が優勢ながら、氾濫原の広い範囲に草原が展開していたとされる古生態環境も、相似します。当然、両地域の大型動物相についても、概ね重複していたことが考えられましょう。
(左図 元謀県(Yuanmou) 右図 タイ・コラート)
Photos courtesy of : ©Jiangzuo et al. (2023), ©de Bonis et al. (2024)
元謀県の動物相については、剣歯猫群とルフェンピテクス以外に言及がないため分からないのですが、コラートの動物相については詳細な言及があります。
複数のクロコダイルとカメ類の他、既知の大型哺乳類については、オランウータンと近縁なコラトピテクス属種、ウマ科のヒッパリオン属種、特大のブラキポテリウム・ペリメンセ を含む4種のサイ、イノシシ科2種、アンスラコテリウム科3種、キリン科のブラマテリウム属種、および複数種の長鼻類(ゾウの仲間)が分布しておりました。
複数のクロコダイルとカメ類の他、既知の大型哺乳類については、オランウータンと近縁なコラトピテクス属種、ウマ科のヒッパリオン属種、特大のブラキポテリウム・ペリメンセ を含む4種のサイ、イノシシ科2種、アンスラコテリウム科3種、キリン科のブラマテリウム属種、および複数種の長鼻類(ゾウの仲間)が分布しておりました。
(ブラキポテリウム Brachypotherium perimense(ペリメンセ種は、現生インドサイ大の大型種) 生体復元画)
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元謀県とコラートの動物相の重複ということに関して、元謀県のルフェンピテクス(Lufengpithecus)と、コラートのコラトピテクス(Khoratpithecus)という、同時代、かつ形質・サイズが酷似し、オランウータン亜科の姉妹クレードに位置づけられながら、別の属に分類されてきた類人猿の存在は、示唆に富んでいます。個人的には、ルフェンピテクスとコラトピテクスの違いは同一の属の地域差にすぎず、個体群によっては、亜種分類に落ち着く可能性があるとみています。
(コラトピテクス Khoratpithecus sp.(オランウータンの直系祖先ともされる) 生体復元画
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そうすると、コラートの「シミター型剣歯猫」というのも、元謀県のロンチュアンスミルスかアンフィマカイロドゥス・ホリビリスのどちらかと同一タクソンである可能性は、否定できないのではないか。
もっとも、アンフィマカイロドゥス・ホリビリスは、サイズ的に東南アジアの他の剣歯猫を大幅に凌駕するため、除外してよいでしょう。ロンチュアンスミルスが推定体重100kg超なのに対し、コラートの標本は「マカイロドゥスとロコトゥンジャイルルスの中間サイズ」(つまり、少なくとも雌ライオン / 雌トラ大)とされているのですが、上述のように、該当する標本は上顎犬歯の一部のみと極めて断片的であるため、正確なサイズの推定は困難です。概ね、サイズ的に重複すると考えられるでしょう。
ロンチュアンスミルスとコラートの標本は、後代のシミター型剣歯猫群に比べ、上顎犬歯が相対的に太めであることも、相似しております。
以上のことから、タイ・コラート化石サイトのヒッパリオン動物相を描いた今回の復元画では、コラートのシミター型剣歯猫を、ロンチュアンスミルスに同定し、描いてみました。これは、私の憶測に基づく暫定的な措置にすぎません。コラートのシミター型剣歯猫の正体が解明されることを、期待しています。
●おわりに●
中新世後期・東南アジアのヒッパリオン動物相は、複数の大型剣歯猫や大型のヒョウ亜科種(パキパンテラのヒョウ亜科への分類は、暫定的措置ですが)が共生していた点で、同時代ユーラシアの他の動物相とは、かなり異質な生態系でした。複数の大型ネコ科種の共生を可能たらしめる、当時の東南アジア動物相の豊穣さが、窺えます。
これら大型ネコ科種のうち、アンフィマカイロドゥス、ロンチュアンスミルス、コラートのシミター型剣歯猫、そしてパキパンテラの4種は、いずれも非常に大型なので、有蹄動物を主に獲物にしていたと考えられます。一方、サイズ的にはヨシと元謀県の系統不明の剣歯猫(ともに50~70kg)が、類人猿であるルフェンピテクスとコラトピテクス(どちらも現生オランウータンとほぼ同等のサイズ)を主要な獲物の一つとしていた可能性が、論じられています。
肉食獣による「捕食圧」は、社会性の形成を促すなど、中~大型霊長類の進化に甚大な影響を及ぼしたことでしょう。
このように元謀県とコラートは、対捕食獣の観点からの類人猿・オランウータン系統の進化史を探る上でも、貴重な知見を提供する化石サイトなのです。
私個人的には今後、元謀県でもパキパンテラと同様の、剣歯猫以外の大型ネコ科種の発見があるのか、それとは逆に、タイ側でもアンフィマカイロドゥスやロンチュアンスミルス、ヨシなど複数の剣歯猫の発見が続くのか、についても注目しています。いずれにせよ、パキパンテラの存在というのはヒョウ亜科の系統 / 形態進化史上、世紀の発見たり得るわけで、de Bonis et al.(2024)の発見は、もっと注目されて然るべきだと思います。
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【参照学術論文】
Jiangzuo(北京大学教授) et al., 'Fossil Felidae (Carnivora: Mammalia) from the Yuanmou hominid site, southern China (Late Miocene) and its significance in the living environment of the fossil ape' 2023
de Bonis(ポワティエ大学名誉教授) et al., 'A new large pantherine and a sabre-toothed cat (Mammalia, Carnivora, Felidae) from the late Miocene hominoid-bearing Khorat sand pits, Nakhon Ratchasima Province, northeastern Thailand' 2024
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