ブリットの休日

大好きな映画や小説の感想や日々の他愛ない話と、
聴神経腫瘍と診断された私の治療記録。

映画『スチームボーイ』

2005年04月10日 | 映画

  『AKIRA』から16年、待望の大友克洋監督の長編アニメ作品『スチームボーイ』を観ました。

舞台は19世紀のロンドン、世紀の大発明「スチームボール」を巡る冒険活劇。

ストーリーや設定がやや似ているせいもあり、観ていてジブリの「天空のラピュタ」をかなり意識するというか較べてしまいます。

とにかくメカニックの駆動する様や重量感、英国ロケによるパリ市街地の背景、どれをとってもその細部にわたる描き込みは「ラピュタ」よりは上ですね。

製作期間が9年もかかっているのもうなずけます。

でも肝心のアニメーションとしての動きはどうだろうか?

「ラピュタ」にみられる個性的なキャラクターたちが生き生きと動き回る躍動感、同じように周りをぶっ壊しながら走るメカの疾走感。

極めつけはこれはジブリにはどこも勝てないだろう、空をほんとに飛んでるかのような浮遊感。

対する大友克洋、かなりのメカオタクとみた。

キャラクターよりメカの方が好きなのか、これをいろんなアングルから描き込むことに力が入っており、今回はこれが災いしたようですね。

 さらに最近のアニメではよくあるけど、なぜに芸能人を声優に使うのか?

話題づくりのためだけだったらもうやめて欲しい。

せっかくの作品が台無しになってるよ。

「スチームボーイ」もかなりもったいないです。

ただひとりスカーレット役の小西真奈美さんはプロの声優にまったく引けをとらない上手さでした、お見事!

キャラとしてもスカーレットが一番おいしい役でしたよね(笑

「スチームボーイ」の続編としてスカーレットを主人公にしたOVA作品も企画されてるそうですよ。

また、「スチームボーイ」は全米でも公開中だそうです。

こちらの吹き替えも非常に豪華で、レイ役がアンナ・パキン、祖父のロイド役がパトリック・スチュアートです。

なぜかロイドが出てくると、アメリカ人大爆笑とか(爆



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