僕のハンドルネームは、実際の僕のニックネームそのままです。学生時代から付き合いのある友達からは、さひょ君、さひょちゃん、さひょなどと呼ばれています。本名の一部を省略して、言いやすいように呼んでいるのです。本名は、いかめしい、武士のような名前です。
朝、ベランダで洗濯物を干していた妻が、室内に戻るなりプリプリ怒っていました。
裏の田んぼの向こうの道を歩いていた親子が、僕の名前のことを笑っていたというのです。変な名前と。
「そんなの気にしなさんな。俺はそんなことを今まで何百回も言われて来たけど、気にしても仕方がないから、気にしていない。」
それでも…と怒り続ける妻が、かえって僕の気に触りました。
「だから、俺が自分の名前を好きじゃないって言った時に、あなたは『良い名前』とか言うけど、時代錯誤な妙な名前付けられて、それだけで、他人からとやかく言われる人間の気持ちが分かる?他人は好きなことを言う。言われるのは止められない。だから、いちいち気にしないけど、こんな名前を付けた親のことは恨んでるし、俺が自分の親を嫌いな理由の一つやわあ」
ここまで言って、自分でハタと気付きました。
自分のものなのに、自分ではどうしようもないもの、自分の名前。その自分の名前のことで他人からとやかく言われるのは、不幸なのだと。
気にしても仕方がないから、気にしない。その対処の仕方は間違ってないけれど、普通の名前であれば、それだけでは何も言われることはない。僕は古臭い、しかも読みにくい、呼びにくい名前。学校や病院の窓口など、名前を呼ばれる場所では、必ず間違って読まれる名前。つい先日も、運転免許の更新で、交通安全協会の受付嬢が読めなかった。その度に、何故か自分の方が恥ずかしい気持ちになる、そんな名前。
でも、もう46年間も使ってきた名前。嫌いなのに、ブログを始める時に他の名前を自分自身が思い付かなくて、ニックネームをそのまま使ってしまった名前。
死ぬまで、この名前と付き合っていくのだろう。多くの嫌悪感と、少しの愛着を感じながら。
僕は、いつまでも子どもだ。
朝、ベランダで洗濯物を干していた妻が、室内に戻るなりプリプリ怒っていました。
裏の田んぼの向こうの道を歩いていた親子が、僕の名前のことを笑っていたというのです。変な名前と。
「そんなの気にしなさんな。俺はそんなことを今まで何百回も言われて来たけど、気にしても仕方がないから、気にしていない。」
それでも…と怒り続ける妻が、かえって僕の気に触りました。
「だから、俺が自分の名前を好きじゃないって言った時に、あなたは『良い名前』とか言うけど、時代錯誤な妙な名前付けられて、それだけで、他人からとやかく言われる人間の気持ちが分かる?他人は好きなことを言う。言われるのは止められない。だから、いちいち気にしないけど、こんな名前を付けた親のことは恨んでるし、俺が自分の親を嫌いな理由の一つやわあ」
ここまで言って、自分でハタと気付きました。
自分のものなのに、自分ではどうしようもないもの、自分の名前。その自分の名前のことで他人からとやかく言われるのは、不幸なのだと。
気にしても仕方がないから、気にしない。その対処の仕方は間違ってないけれど、普通の名前であれば、それだけでは何も言われることはない。僕は古臭い、しかも読みにくい、呼びにくい名前。学校や病院の窓口など、名前を呼ばれる場所では、必ず間違って読まれる名前。つい先日も、運転免許の更新で、交通安全協会の受付嬢が読めなかった。その度に、何故か自分の方が恥ずかしい気持ちになる、そんな名前。
でも、もう46年間も使ってきた名前。嫌いなのに、ブログを始める時に他の名前を自分自身が思い付かなくて、ニックネームをそのまま使ってしまった名前。
死ぬまで、この名前と付き合っていくのだろう。多くの嫌悪感と、少しの愛着を感じながら。
僕は、いつまでも子どもだ。