長野市の古民家再生の計画が始まります
先月、一度測量へ行きましたが
まだまだ測らないといけないところが残っており、
先週末に再度、測量に出掛けました
前回は主に平面(間取り)や、
柱、柱間、そして一部断面を測量しましたので、
それを事務所で一度、図面化しました。
古い民家ですので
建物自体よろんでいますから
直線で描く図面では大概、上手く整合がとれません。
測量し忘れた部位があったり、
寸法が合わなかったり等、
何回か測量しなければ、
正確な図面はなかなか描けません。
しかし、古民家は老朽化してますから
水平、垂直とは限りませんし、
部材がそもそも、角材ばかりではないので、
図面の発想として、「直線」で描いている以上、
正確な図面ではなくなってしまっている
という矛盾もあります。
そこで、設計に必要な情報としての現状図面であり、
また、古民家の記録図面にもなるような
現状図面を描きます。
古い民家の測量の時に、
一番大事な点は、基準をどこにおくかです。
基準をきちんととって測量し、図面化しないと
その後、設計段階で混乱しますし、
現場でも苦労しますので
出来るだけ正確な現状図面を描くように心がけています。
その中でも、基準として重要なのは柱間です。
柱間一間を基本単位として間取りや架構が成り立っているため、
その一間が何尺であるのかを測量時に確認します。
今回の長野市の古民家の場合、
その柱間が、どうしても微妙な数字になってしまい、
それが意図的な数字なのか、
ゆがみから来ている数字なのか、
どうも判別出来ないのです。
あちこちの測量値から推測しても、
どうも合わない。むむむ。
ので、
今回、うちの主人、何を思ったのか、
こんな道具を用意しました。
↓ ↓ ↓
柱間を計測している様子です。
ムフフ。
このような道具をよく見つけてきたものだと
いやいや、
このような「大工道具」を測量に使おうと
良く考えたものだと
私は主人の道具道楽に感心してしまいました。
この道具は、
大工さんが土台、柱、梁などの
墨付けの時に使う型定規(墨穴定規)
だそうです。
どおりで・・・
腰掛けあり継ぎやかま継ぎのような形が
あるわけです。
そして今回は小屋裏を測量したのですが、
茅葺の古民家ですので、
小屋裏はこんな感じです。
殆ど光が差し込まない小屋裏ですので
測量するのは結構たいへんです。
懐中電灯やら、いろいろ小屋裏へ持ち込んで
測量するのですけれども、
こんな道具をまたまた主人が探してきました。
手元灯です~↓
この手元灯は便利でした☆
小屋裏では手元が暗いと絵が書けませんし、
いちいち懐中電灯を持っていたのでは
描きにくいし、
もっと早く用意しておけば良かった~
と思いましたデス。
その他、脚立やはしご、
レベル測量機、レーザー、など大型の物から
懐中電灯、巻尺類、スタッフ類、デジタル計測機などなど
ワゴン車の後列部分一杯になるくらいの
測量道具を持参して現場へ行きました。
少人数で、効率良く、そして正確に測量するために
こうしてあれやこれやと
道具が増えてきました
まだ欲しい測量道具は色々あるのですが
みな、結構お値段が良いので
少しずつ揃えて、今後の測量に備えていきたいです☆
さて、今回の測量で
凡そ、古民家のボリュームや架構がわかりましたので
これでようやくプランを考えることが出来ます。
古民家の架構を見たり、測量している時が
私達にとっては実は楽しいもので、
古民家の醍醐味~
てところでしょうか
そして、このような架構の中で、
どのようなプランにしようかと考えるだけで
ワクワクします☆