2015年11月28日(土)
久しぶりに、奥武蔵の展望台ともいえる丸山へのハイキングに出かけた。自宅を7時
10分に出て西武池袋線下り電車に乗り、8時38分に西武秩父線の芦ヶ久保駅に着く。
駅前の標高は約310m、気温は5℃前後だろうか、駅の南面が山なので陽が差し込
まずひんやりしている。ここで従兄弟のOさん、旧知のTさん、そして初めてのHさん
と落ち合い、8時49分に出発した。
最近、標高差500m以上の山登りはしていないので、皆さんについて行けるか心配。
遅れた場合はマイペースで行くからと了解を得て、3人の計画に参加したもの。
周辺の山並みは晩秋の彩り。北側の横瀬川の橋まで下って国道299号を西に少しで、
道標に従い北側の中道集落へ。
日射しがいっぱいの南面の車道を、北に向かって少しずつ上がる。路傍に小さなほこら
が祭られていた。
その上の野谷(のがや)集落の民家の庭先に、不規則な枝張りのピラカンサがいっぱい
の実を見せる。近くには熟して落ちそうなカキも。
「横瀬町農村公園」の看板があり、背後の園内にはアジサイ園や梅林、ショウブ池など
があるようだ。
さらに上がると南から西方の展望が良くなり、石灰岩の採掘で荒々しい岩肌を見せる武
甲山(1,304m)や、奥秩父の山並みの展望が開けてきた。
周辺にユズの木が増え、熟した実を採る人もいる。
近くにユズやギンナン、ミニトマト、カキなどを並べた無人スタンドがあり、いずれも
1袋100円だが、まだ往路なので求めずに行き過ぎる。
標高430m付近で古い道標に従い、県民の森に向かう山道へ。
少し上がると、頭上のモミジが青空にきれいな彩りを見せる。
イノシシ除けのネットが張られたゲートを空けて通過し、葉の落ち始めた広葉樹林の間
を緩やかに上がる。
やがてスギの樹林帯となり、古い大日如来碑と観音像の並ぶ先からは、防火帯のために
登山道は広くなった。
しばらくは、東北に向かって延びる幅広い防火帯の緩やかな上り道が続く。
標高850m付近で、等高線上を走る「奥武蔵グリーンライン」と呼ぶ舗装された林道
を横切る。広葉樹林の樹間から、西北はるかに真っ白な日本百名山の浅間山(2,568m)
の上部が姿を現した。
西には、ひと目でそれと分かる日本百名山の両神山(1,723m)の山容も望まれる。
標高910m付近で、北側の県民の森森林館への分岐のある三差路に着き、右への丸山
への稜線に向かう。
北側少し下に平行するグリーラインの車道が走り、登山路下をトンネルで抜けるところ
に、新しいトイレが設けられていた。
東南に、丸山のすぐ東のピークにある電波塔群が望まれ、トンネル上から標高差約60
mほど上り、標高960.3mの丸山山頂に11時05分に着いた。山頂には、コンクリ
ート造りのどっしりした展望台がある。
私が、最初に丸山に上ったのは昭和32年(1957)8月23日で、南東側の刈場坂
峠(かばさかとうげ)、大野峠経由だった。もう58年も前のことで、もちろんこのよう
な展望台は無かった。以来今日で4度目になる。
古いアルバムにその時の写真があった。まだ20歳台初めで、同い歳だがすでに何年か
前に先だってしまったS君と一緒だった。
アルバムには、この写真の下に「丸山頂上の木に上った人猿二頭」と記されている。
展望台からは360度の大展望で、途中から見えた浅間山や両神山↑はもとより、北に
やや霞む上毛三山の妙義山、榛名山、赤城山、東北に男体山や白根山などの日光連山が遠
望できる。
さらに、東にはポッカリと筑波山↑、やや霞む南方には大山から丹沢山塊と奥多摩の山
並み、そして南西間近の武甲山や奥秩父の山並み、西方はるかに真っ白な八ヶ岳連峰↓の
上部、北側眼下には秩父盆地の家並みなどが望まれた。
大山
武甲山
秩 父 盆 地
東北東眼下には、上り口で見えた電波塔群周辺から続く、春の「外秩父七峰縦走ハイキ
ング」コース上にある、堂平天文台のドームの設けられた堂平山(どうだいらさん)
(876m)が見下ろせる。
山頂にある幾つかのベンチでは、各々のパーティが腰を下ろして昼食を始めている。
わがパーティは、大きなザックを背負ってきたOさんが、ザックの中から鍋を取り出し、
肉とエノキダケを加えた熱々のうどんを作ってくれた。
それぞれ持ち寄った漬物や煮物、弁当などとともに、美味しくいただいた。
記念撮影(私のカメラは露出オーバーだったので掲載省略)をして、11時50分に山
頂を後にした。展望台の北側には、長い霜柱が残っている。
下山路は、距離は長いが緩やかな傾斜で西に延びる稜線上を下る、金昌寺への道を選ん
でいる。皆さんについて行けるか心配したが、何とか一緒に上がれたので、下山路も同行
することにした。
三差路まで戻って北に少し下ると、「埼玉県民の森」の西側中央部に設けられた学習展
示館がある。
県民の森は、丸山の北側斜面の標高660m~960mのエリア約68㏊の森林レクリ
ェーションエリアで、昭和56年(1981)5月にオープンしたもの。
わが家ではオープン直後に家族で訪れ、近くの記念植樹地に子供3人が植樹し、さらに
翌年と平成元年(1989)5月にも来ていて、私は26年ぶり。植樹地がどこだったか
は思い出せない。少しだけ森林学習展示館に入って観覧した。
館の横から、西に延びる下山路に入る。しばらくは、かなり葉の落ちた明るい広葉樹林
帯の中を緩やかに下る。
北側樹間に秩父盆地の家並みなどが望まれ、豊富な落ち葉道をカサコソと気持ちよく下
って行く。
標高530m前後までは稜線上の緩やかな下り、小さなお社(やしろ)の前を過ぎる。
やがてスギの樹林帯に入り、やや斜度が強まる。その先で道は狭いV字状になり、滑り
やすいところもあり、疲れも出て来た足を慎重に踏みしめる。
2度ほど小休止しながら下り、暗い杉林がようやく終わって、眼下に金昌寺の屋根が現
れた。
寺の背後の墓地際はコンクリートの階段となり、下っているうちに一瞬不自然な足運び
になり、右足首の背後少し上をひねったのか、筋肉の痛みを感じた。
段差の下りが痛いので、ゆっくりと下って秩父三十四観音霊場5番札所の金昌寺境内に
入る。
観音堂の前に慈母観音像↓が祭られ、観音堂の横には地蔵堂もある。
昨年、午歳(うまどし)総開帳の秩父三十四観音霊場巡りで、金昌寺には雪の残る3月
12日に参拝していて、1年8か月ぶりである。
1,000体以上あるという、江戸時代の宝永年間(1704~11)から奉納された
石仏の間を下って山門を出る。
山門の2階には、西国三十三観音の木像が飾られていた。
右足をかばいながら、遅れ気味に皆さんについて県道11号まで行く。近くの新木鉱泉
に寄って入浴するという皆さんと別れて、先に帰ることにする。
県道を南に少し進んで、横瀬町川東下バス停に14時28分に着いた。
そばに、ドラッグストア・バイゴーがあったので入り、鎮痛用貼り薬を求め、右足下部
に貼る。14時53分発の西武観光バスで西武秩父駅に向かった。
好天で風も無くて好展望が得られ、近年疎遠だったハイキングを久しぶりに楽しんだが、
最後の最後で足のトラブルに遭遇したのが本当に残念だ。一瞬の不注意が悔やまれる。
(天気 快晴後晴、距離 10.5㎞、地図 「山と高原地図」奥武蔵・秩父、1/2.5
万 正丸峠、秩父、歩行地 横瀬町、秩父市、累積標高差 上り約820m、下り約
920m、歩数 21,700)
帰宅後、県民の森の学習展示館でもらった県民の森の地図を見たら、記念植樹地は東側
300m前後にある。来春にでも再訪して、植樹地に回ってみたい。
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久しぶりに、奥武蔵の展望台ともいえる丸山へのハイキングに出かけた。自宅を7時
10分に出て西武池袋線下り電車に乗り、8時38分に西武秩父線の芦ヶ久保駅に着く。
駅前の標高は約310m、気温は5℃前後だろうか、駅の南面が山なので陽が差し込
まずひんやりしている。ここで従兄弟のOさん、旧知のTさん、そして初めてのHさん
と落ち合い、8時49分に出発した。
最近、標高差500m以上の山登りはしていないので、皆さんについて行けるか心配。
遅れた場合はマイペースで行くからと了解を得て、3人の計画に参加したもの。
周辺の山並みは晩秋の彩り。北側の横瀬川の橋まで下って国道299号を西に少しで、
道標に従い北側の中道集落へ。
日射しがいっぱいの南面の車道を、北に向かって少しずつ上がる。路傍に小さなほこら
が祭られていた。
その上の野谷(のがや)集落の民家の庭先に、不規則な枝張りのピラカンサがいっぱい
の実を見せる。近くには熟して落ちそうなカキも。
「横瀬町農村公園」の看板があり、背後の園内にはアジサイ園や梅林、ショウブ池など
があるようだ。
さらに上がると南から西方の展望が良くなり、石灰岩の採掘で荒々しい岩肌を見せる武
甲山(1,304m)や、奥秩父の山並みの展望が開けてきた。
周辺にユズの木が増え、熟した実を採る人もいる。
近くにユズやギンナン、ミニトマト、カキなどを並べた無人スタンドがあり、いずれも
1袋100円だが、まだ往路なので求めずに行き過ぎる。
標高430m付近で古い道標に従い、県民の森に向かう山道へ。
少し上がると、頭上のモミジが青空にきれいな彩りを見せる。
イノシシ除けのネットが張られたゲートを空けて通過し、葉の落ち始めた広葉樹林の間
を緩やかに上がる。
やがてスギの樹林帯となり、古い大日如来碑と観音像の並ぶ先からは、防火帯のために
登山道は広くなった。
しばらくは、東北に向かって延びる幅広い防火帯の緩やかな上り道が続く。
標高850m付近で、等高線上を走る「奥武蔵グリーンライン」と呼ぶ舗装された林道
を横切る。広葉樹林の樹間から、西北はるかに真っ白な日本百名山の浅間山(2,568m)
の上部が姿を現した。
西には、ひと目でそれと分かる日本百名山の両神山(1,723m)の山容も望まれる。
標高910m付近で、北側の県民の森森林館への分岐のある三差路に着き、右への丸山
への稜線に向かう。
北側少し下に平行するグリーラインの車道が走り、登山路下をトンネルで抜けるところ
に、新しいトイレが設けられていた。
東南に、丸山のすぐ東のピークにある電波塔群が望まれ、トンネル上から標高差約60
mほど上り、標高960.3mの丸山山頂に11時05分に着いた。山頂には、コンクリ
ート造りのどっしりした展望台がある。
私が、最初に丸山に上ったのは昭和32年(1957)8月23日で、南東側の刈場坂
峠(かばさかとうげ)、大野峠経由だった。もう58年も前のことで、もちろんこのよう
な展望台は無かった。以来今日で4度目になる。
古いアルバムにその時の写真があった。まだ20歳台初めで、同い歳だがすでに何年か
前に先だってしまったS君と一緒だった。
アルバムには、この写真の下に「丸山頂上の木に上った人猿二頭」と記されている。
展望台からは360度の大展望で、途中から見えた浅間山や両神山↑はもとより、北に
やや霞む上毛三山の妙義山、榛名山、赤城山、東北に男体山や白根山などの日光連山が遠
望できる。
さらに、東にはポッカリと筑波山↑、やや霞む南方には大山から丹沢山塊と奥多摩の山
並み、そして南西間近の武甲山や奥秩父の山並み、西方はるかに真っ白な八ヶ岳連峰↓の
上部、北側眼下には秩父盆地の家並みなどが望まれた。
大山
武甲山
秩 父 盆 地
東北東眼下には、上り口で見えた電波塔群周辺から続く、春の「外秩父七峰縦走ハイキ
ング」コース上にある、堂平天文台のドームの設けられた堂平山(どうだいらさん)
(876m)が見下ろせる。
山頂にある幾つかのベンチでは、各々のパーティが腰を下ろして昼食を始めている。
わがパーティは、大きなザックを背負ってきたOさんが、ザックの中から鍋を取り出し、
肉とエノキダケを加えた熱々のうどんを作ってくれた。
それぞれ持ち寄った漬物や煮物、弁当などとともに、美味しくいただいた。
記念撮影(私のカメラは露出オーバーだったので掲載省略)をして、11時50分に山
頂を後にした。展望台の北側には、長い霜柱が残っている。
下山路は、距離は長いが緩やかな傾斜で西に延びる稜線上を下る、金昌寺への道を選ん
でいる。皆さんについて行けるか心配したが、何とか一緒に上がれたので、下山路も同行
することにした。
三差路まで戻って北に少し下ると、「埼玉県民の森」の西側中央部に設けられた学習展
示館がある。
県民の森は、丸山の北側斜面の標高660m~960mのエリア約68㏊の森林レクリ
ェーションエリアで、昭和56年(1981)5月にオープンしたもの。
わが家ではオープン直後に家族で訪れ、近くの記念植樹地に子供3人が植樹し、さらに
翌年と平成元年(1989)5月にも来ていて、私は26年ぶり。植樹地がどこだったか
は思い出せない。少しだけ森林学習展示館に入って観覧した。
館の横から、西に延びる下山路に入る。しばらくは、かなり葉の落ちた明るい広葉樹林
帯の中を緩やかに下る。
北側樹間に秩父盆地の家並みなどが望まれ、豊富な落ち葉道をカサコソと気持ちよく下
って行く。
標高530m前後までは稜線上の緩やかな下り、小さなお社(やしろ)の前を過ぎる。
やがてスギの樹林帯に入り、やや斜度が強まる。その先で道は狭いV字状になり、滑り
やすいところもあり、疲れも出て来た足を慎重に踏みしめる。
2度ほど小休止しながら下り、暗い杉林がようやく終わって、眼下に金昌寺の屋根が現
れた。
寺の背後の墓地際はコンクリートの階段となり、下っているうちに一瞬不自然な足運び
になり、右足首の背後少し上をひねったのか、筋肉の痛みを感じた。
段差の下りが痛いので、ゆっくりと下って秩父三十四観音霊場5番札所の金昌寺境内に
入る。
観音堂の前に慈母観音像↓が祭られ、観音堂の横には地蔵堂もある。
昨年、午歳(うまどし)総開帳の秩父三十四観音霊場巡りで、金昌寺には雪の残る3月
12日に参拝していて、1年8か月ぶりである。
1,000体以上あるという、江戸時代の宝永年間(1704~11)から奉納された
石仏の間を下って山門を出る。
山門の2階には、西国三十三観音の木像が飾られていた。
右足をかばいながら、遅れ気味に皆さんについて県道11号まで行く。近くの新木鉱泉
に寄って入浴するという皆さんと別れて、先に帰ることにする。
県道を南に少し進んで、横瀬町川東下バス停に14時28分に着いた。
そばに、ドラッグストア・バイゴーがあったので入り、鎮痛用貼り薬を求め、右足下部
に貼る。14時53分発の西武観光バスで西武秩父駅に向かった。
好天で風も無くて好展望が得られ、近年疎遠だったハイキングを久しぶりに楽しんだが、
最後の最後で足のトラブルに遭遇したのが本当に残念だ。一瞬の不注意が悔やまれる。
(天気 快晴後晴、距離 10.5㎞、地図 「山と高原地図」奥武蔵・秩父、1/2.5
万 正丸峠、秩父、歩行地 横瀬町、秩父市、累積標高差 上り約820m、下り約
920m、歩数 21,700)
帰宅後、県民の森の学習展示館でもらった県民の森の地図を見たら、記念植樹地は東側
300m前後にある。来春にでも再訪して、植樹地に回ってみたい。
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