ライトフロウズノウト 新しい1ページにようこそ♪
ひと月に一度、遅れる月もあったけれど
更新していた十二ヵ月の月の詩
でしたが
今年の一回り
5月のスタート月 間違えたのと
テーマについて2択で迷ったのと
イラストで自分で描こうかと思ったのと…
など、ごく私的なことで書きかけては
一時停止し、今に至りました。
という訳で5・6・7・8月分 4つで
更新しています
もしよければ
お付き合いくださいませ
5月6月などは季節外れになってしまいましたが…
十二ヵ月の夢の詩
【 5月:春の蝶の夢 】
出会いと別れの
秤を見つめて
揺れる心は
ひとの姿を
している時だけ
清明の日ざし
透ける新緑
過ぎゆく春の夢の中
蝶に化身して
桜の次の季節の花の
彩りを拾い
舞い遊ぶ
朝に目覚めて
ひとの体の重たさを
持ちかねる時は
空を見上げて
深呼吸する
… 夢の中に
ずっといるのは
良くないことか?
【 6月:夢に降る雨 】
雨粒で霞む
窓ガラスの向こう
曖昧になる
輪郭と色
見透かせない先
立ち止まる心
夢に降る雨を
眺めながら
浮かぶか
沈むか
選び忘れると
時間が止まり
目覚めは来ない
… 気をつけて
まやかしは幾つ?
水の鏡で確かめてみて
【 7月: 蛍火 】
蛍火が
闇の中を
すい と飛ぶ
ひとつ…ふたつ
命の灯り
想いひと欠片
宙に舞う
本当の声
裡からおこる
止まない願いを
吸いこむ夜の
その先は
愛しい奥つ城
いつか来た場所
【 8月:優しい月 】
夏至の日はもう
ふた月も前
日ごとに影は長くなり
真夏の色は
もう此処にない
日差しはそれでも
明るすぎる映像を作る
色褪せてゆく
愛しい記憶に
気づかぬふりを
みんなしている
真夏の夕べに
薄紫のベールがかかる
まだ淡い輪郭の月が
宙の空色を
透かして浮かぶ
次第に景色は
宵闇に沈む
月はやや高く
夢見るように
微笑んでいる