ブログへのアップ作業はその年の晦日(30日)になって、やっと時間が出来、遅い報告です
2012年9月になって、そろそろ何か彫ろうと構想を練り始めていた
五木村に居たときに、上村栄光(大工)さんからもらった『茅(カヤ)の木』柱を引っぱり出した
どこかの家の解体作業で出た材で、今では稀少・高級すぎて使えない木材だ
以前作成した観音様には満足していなかったので、リベンジを図ることにした
http://blog.goo.ne.jp/saisyohagoo_1959/e/c363213376c29a0e4ab7cb9574059548
インターネットで調べた立ち姿の仏像の中から、観音様を選んだが、左手には宝珠の玉を持たせる事と、豊作を祈願して、台座を桃や栗の果樹類で包む図案にした
制約条件は、13cm柱の幅が決まっているので、これに修まる大きさで、全ての比率・大きさが決まるざっと下絵を描いた
先ずは、台座からのみを入れた
ノミや突き出しナイフで、パンパンと削っていく
調子よくやっていると、だいたいこの様に欠けを生じる
木目と、ヒビを良く見ていないと、思わぬ欠けとなる
木工ボンドで貼り付ける
接着するまで、他の場所を彫り続けた
台座の粗彫りを終えて、いよいよ体部分
下絵で空間部分となるところは、大胆にチョウナではつった
深いところは、丸カンナでグワーンと切り込む
下絵では、光背を描いていたが、一緒に彫ることは無理と判断し、切り落とすことにした
観音様の頭部は材の中心部なので、そこまで鋸を入れた。
痛々しい首の切断状態
裾部分も大きなノミで、ガンガン削った
粗彫りは、ノミよりもチョウナの方が早い
粗彫りでは、たくさんの木っ端が出る
でも、だんだんと形が出てくる
U字ノミややや小さなノミに替えて、どんどん彫り進む
最初の下絵は当然削り落とされるので、迷ったらまた下絵を描いて、見当をつける
前から見たところ
後ろから見たところ
足の部分。左足がちょっと前に出ている立ち姿
これは腹の部分。
彫り進んでから節や枝の巻き込みが出てくることがあり、苦労の種
肩から首の彫り込み
右腰部分に大きな節が出た
堅いので、ガンガンたたいていたら、ノミの先が全部欠けた
お気に入りのノミなので、これがないと作業が進まない
仕方なく、ノミの再生作業を優先
砥石を水につけ吸水
この砥石は、鍛冶屋での手作りノミの時に作ったもの
http://blog.goo.ne.jp/saisyohagoo_1959/e/28fba33dd82242f8daf712210eb4297e
U字ノミのために、あらかじめ砥石をU字に削っている荒砥石
U字の外側凸は軟鉄で、内側の凹が鋼鉄となっている。
凸の軟鉄部分を刃が出るまで約30度くらいの角度で研いだ
刃が出来たら、中砥石で荒砥石の傷が無くなるまで研ぐ
仕上げ砥石に替えて、綺麗な刃に仕上げた
ついでに、チョウナ~
突き出しナイフも研ぎあげた。
彫り作業再開~足下の狭い空間は、電気ドリルで彫り、省力化
右腕、肘を彫り出す
前から見たところ
後ろから見たところ
左から見たところ
顔部分はやはり後回しになる
この段階は、モアイ像でOK
観音様は結構、装飾具が多い。
これは首飾り細かいので、苦手だが、仕方がない
プロレスラー並の首をだんだんと細めていく
まだまだ、彫り込まねばならないが、形にはなってきた
お下げの、髪の振り分け
髪の毛はどうしようかと、だいぶ考えたが、らしく見せるために、細い溝をたくさん彫った
V字の彫刻刀で後頭部の曲面をまっすぐ彫るのは、なかなか難しいもの
あらかじめ付きだしの彫刻刀で直線のガイド切り込みを入れてから、V字の彫刻刀で彫った
腕と、衣との空間の穴彫り
とりあえず、第1話はここまで
第2話は、しばしお待ちを
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