オグリキャップが事故で亡くなったということで、みなさん、思い出などを書かれていますね。一般紙でも大きく取り上げられて、改めてすごい馬だったなァと思い直すものです。
私とオグリキャップも浅からぬ縁があります。生産者の稲葉氏が青年部時代からの友人(私の一年後輩)で、ちょうど笠松で連勝していた時に、稲葉さんに「オグリキャップって強そうだね」といっていたら、JRAへ移籍することとなり、メジャーに認識されるようになった。これまでも何度か書いていますが、天皇賞の時には稲葉氏と一緒に東京競馬場まで応援に行って、当然勝つものだと思っていたらタマモクロスを交わすことが出来ずに、悔しい思いでその晩新宿で飲んだ思い出がある。また、その当時、稲葉氏と一緒にグループを作っていたお陰で、取材に訪れる色んな有名人と知り合うこともできました。山野浩一氏ともこの時に知り合ったものです。
しかし、種牡馬としてのオグリキャップについては、初めから?で見ていました。一番の問題は、テイエムオペラオーと同じで、シンジケートの組み方にあります。広くみなさんから種付けしてもらうような体制ができませんでした。初期の失敗は最後まで響きますからね。種牡馬というのは、一年目から如何に良い繁殖馬に種付けできるかで結果が変わってきます。ちょうど、この頃はバブルの頃で、アイネスフウジンやイナリワンなどもベラボウな値段をつけてソッポを向かれましたね。私がこの種牡馬の成功を確信できなかったのは、母系の弱さです。近親の活躍馬が少な過ぎます。種牡馬は母系が第一です。
そんな訳で、種牡馬としてのオグリキャップには、最初から醒めた目で見ていましたが、これほどまでに注目されているという事を改めて感じた次第です。合掌