C.W.ニコル氏の講演会が18日(金)町民センターで行われ、
大ホールには250人余りが参加しました。
これだけの聴衆が集まるのは久しぶりのことです。
翌日の新聞にも大きく取り上げられたので、ご存知の方々もたくさん
いらっしゃることと思います。
私はニコル氏のことは知りませんでしたが、英国ウェールズ生まれのケルト人で、
若い時から海外で活躍し北極の生態系の調査研究などを手掛け、またエチオピアの
国立公園を作るなど、世界的に大変有名な方です。
エチオピアの国王?や英国のチャールズ皇太子が彼の森を訪ねています。
また天皇・皇后両陛下からのご招待も受けています。
ニコル氏は1980年日本の自然に魅せられ、長野県黒姫に居住し、荒廃した森の再生
活動に取り組み、みごとに再生させていますが、まだ目標に到達するまで50年、
80年の年月がかかると話されていました。
日本は北に流氷が来て、南にはサンゴ礁が広がる、一国の中でこのような国は
日本の国以外に見られないとのこと。イギリスでは1000年も前に森から熊が消え、
400年前にはいのししが消えた。ヘビも2種類しかいない。
イギリスには人間にとって都合の悪いものは徹底的に殺戮を行ってきた歴史があります。
私はイギリスの景色は美しいが、どれも人工美であって、人間が完全に自然をコントロール
してしまい、どこもかしこも絵になるような景色であるが、そこには自然らしさが感じられない。
私は人間とは生きとし生けるもの全ての自然界にあってその生態系の一部に過ぎないと思う。
そこに生きるものはどれ一つ欠けても、バランスが崩れても成り立たない。
人間が自然をコントロールして意のままに操ろうなどこの上ない自然界への冒涜であると思う。
しかし自然災害は可能なかぎり避けて、被害を最小限に止めなければならない、
軽々と命を差し出すわけにはいかない。
話が脱線するようですが、20数年前にロンドンで毎年開催されるイギリス最大級の
チェルシイーフラワーショウに招待されて見に行ったことがあります。
その花・花・花のすさまじいほどカラフルで、その規模の大きさから、圧倒されてしまい、
何時間もそれに向かい合っていると、くらくらしてきて目まいさえ感じました。
ところが、日本の展示場に行くとなんと大きめの竹を活けただけのグリーン一色に統一されて、
しかしそのグリーンの中にも数種類の微妙な色合いが醸し出され、それだけのシンプルな
展示で清涼感に浸され、砂漠でオアシスに出会ったような不思議な感覚に落ち入り、
命が救われた思いがしました。そこでは自然と深呼吸ができました。
欧米の文化、色彩感覚の強烈さに比べ、日本の自然との共生の精神こそが、
私たちが未来に向かって守っていかなければならないことではないでしょうか。
そんな気がします。
大ホールには250人余りが参加しました。
これだけの聴衆が集まるのは久しぶりのことです。
翌日の新聞にも大きく取り上げられたので、ご存知の方々もたくさん
いらっしゃることと思います。
私はニコル氏のことは知りませんでしたが、英国ウェールズ生まれのケルト人で、
若い時から海外で活躍し北極の生態系の調査研究などを手掛け、またエチオピアの
国立公園を作るなど、世界的に大変有名な方です。
エチオピアの国王?や英国のチャールズ皇太子が彼の森を訪ねています。
また天皇・皇后両陛下からのご招待も受けています。
ニコル氏は1980年日本の自然に魅せられ、長野県黒姫に居住し、荒廃した森の再生
活動に取り組み、みごとに再生させていますが、まだ目標に到達するまで50年、
80年の年月がかかると話されていました。
日本は北に流氷が来て、南にはサンゴ礁が広がる、一国の中でこのような国は
日本の国以外に見られないとのこと。イギリスでは1000年も前に森から熊が消え、
400年前にはいのししが消えた。ヘビも2種類しかいない。
イギリスには人間にとって都合の悪いものは徹底的に殺戮を行ってきた歴史があります。
私はイギリスの景色は美しいが、どれも人工美であって、人間が完全に自然をコントロール
してしまい、どこもかしこも絵になるような景色であるが、そこには自然らしさが感じられない。
私は人間とは生きとし生けるもの全ての自然界にあってその生態系の一部に過ぎないと思う。
そこに生きるものはどれ一つ欠けても、バランスが崩れても成り立たない。
人間が自然をコントロールして意のままに操ろうなどこの上ない自然界への冒涜であると思う。
しかし自然災害は可能なかぎり避けて、被害を最小限に止めなければならない、
軽々と命を差し出すわけにはいかない。
話が脱線するようですが、20数年前にロンドンで毎年開催されるイギリス最大級の
チェルシイーフラワーショウに招待されて見に行ったことがあります。
その花・花・花のすさまじいほどカラフルで、その規模の大きさから、圧倒されてしまい、
何時間もそれに向かい合っていると、くらくらしてきて目まいさえ感じました。
ところが、日本の展示場に行くとなんと大きめの竹を活けただけのグリーン一色に統一されて、
しかしそのグリーンの中にも数種類の微妙な色合いが醸し出され、それだけのシンプルな
展示で清涼感に浸され、砂漠でオアシスに出会ったような不思議な感覚に落ち入り、
命が救われた思いがしました。そこでは自然と深呼吸ができました。
欧米の文化、色彩感覚の強烈さに比べ、日本の自然との共生の精神こそが、
私たちが未来に向かって守っていかなければならないことではないでしょうか。
そんな気がします。