9月定例会に提出した意見書についてお知らせします。
「国連女性差別撤廃条約『選択議定書』の速やかな批准を求める意見書」が
9月18日議会最終日に全会一致で可決されました。地方の小さな自治体議会で
この意見書が可決されたことの意義は大きいと思います。
全国の議会への反応と影響は少なからず、大きいものがあると思われます。
しばらくその対応に追われておりました。
これからも全国の議会でこの意見書が上程され可決されることを期待し願って
います。そして政府が直ちに「選択議定書」を批准することを信じています。
まだ一般的には国連女性差別撤廃条約「選択議定書」について議会でも議員の方も
関係者以外はご存知ない方が多いように思います。しかしこれはSDGs17のゴール
の中にあるまさに「ジェンダー平等」の問題であり最も重要であると考えています。
なぜならそれは基本的人権の問題であり、人間が人間として当然もっている基本的
な権利だからです。その権利が世界で先進国と言われている日本で達成にはまだ
ほど遠いいという現実があります。
意見書は私が提出した原案は2度修正され、削除と加筆がありますので、原案と
修正案の双方を載せたいと思います。
原案:
女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書(案)
1979年国連において、あらゆる分野で女性が性に基づく差別を受けない権利と
平等の権利を保障する女性差別撤廃条約が採択されてから40年が経ちました。
日本は1985年に批准して来年で35年になります。しかしながら各国における
男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数2018年」によると日本は149か国中
110位と先進国のなかでも最低の状況です。
政府が女性の活躍を推進する一方で、財務省高官によるセクハラ疑惑やDVなど
の性暴力、男女賃金格差や非正規雇用の問題、さらには大学の医学部入試で
女子の受験者に不利な得点操作の発覚など、日本の女性差別の根深さが明らかに
なりました。
国連女性差別撤廃条約は現在189か国が締結し、さらに条約の実効性を高める
ために、1999年女性差別撤廃条約選択議定書が採択され、締約国のうち112か
国が批准していますが、日本はまだ批准していません。
選択議定書は個人通報制度と調査制度の2つの制度があり、批准されれば、同条約
に定められた権利の侵害に対して女性差別撤廃委員会に、個人又は集団で直接
通報することができ、同委員会は通報に基づき調査や審議を行い、必要に応じて
該当する締約国に対し勧告や、見解の提出を求めることができます。
選択議定書は女性の人権保障の「国際基準」として、条約の実効性確保に重要な
役割を果たしています。日本が選択議定書を批准し個人通報制度が導入されれば
ジェンダー不平等を無くすための効力が一層強まることが期待されます。
また、国の「第4次男女共同参画基本計画」には、「女性差別撤廃条約の積極的
遵守に努める」「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准について真剣に検討を
進める」と明記されており、さらに参議院で選択議定書の早期批准を求める請願が
2001年から2016年の間に20回も採択されています。
政府は、女性たちの声を真摯に受け止め、男女平等を実現し全ての人の人権が
尊重される社会をつくるために、女性差別撤廃条約採択40年、選択議定書採択
20年という節目に当たる本年こそ、選択議定書を批准するよう強く要望します。
提出先 参議院議長 衆議院議長 内閣総理大臣 外務大臣
法務大臣 内閣府特命担当大臣(男女共同参画)各位
修正案:
女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書(修正案2)
あらゆる分野で女性が性に基づく差別を受けない権利と平等の権利を保障する
女性差別撤廃条約が、1979年国連において採択されてから40年が経ちました。
日本は1985年に批准して、来年で35年になります。
政府が女性の活躍を推進する一方で、財務省高官によるセクハラ疑惑やDVなど
の性暴力、男女賃金格差や非正規雇用の問題、さらには大学の医学部入試で女子
の受験者に不利な得点操作の発覚など、日本の女性差別の根深さが明らかになり
ました。
国連女性差別撤廃条約は現在189か国が締結し、さらに条約の実効性を高める
ために、1999年女性差別撤廃条約選択議定書が採択され、締約国のうち112か国
が批准しています。
選択議定書は個人通報制度と調査制度の2つの制度があり、批准されれば、同条約
に定められた権利の侵害に対して女性差別撤廃委員会に、個人又は集団で直接通報
することができ、同委員会は通報に基づき調査や審議を行い、必要に応じて該当する
締約国に対し勧告や、見解の提出を求めることができます。選択議定書は女性の
人権保障の「国際基準」として、条約の実効性確保に重要な役割を果たしています。
日本が選択議定書を批准し個人通報制度が導入されればジェンダー不平等を無くす
ための効力が一層強まることが期待されます。
国の「第4次男女共同参画基本計画(2015.12.25作成)」には、「女性差別撤廃
条約の積極的遵守に努める」「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准について
真剣に検討を進める」と明記されており、さらに参議院で選択議定書の早期批准を
求める請願が2001年から2016年の間に20回も採択されています。
政府は、女性たちの声を真摯に受け止め、男女平等を実現し全ての人の人権が尊重
される社会をつくるためにも、日本における司法制度や立法政策などの実施体制等
の課題を早急に解決されるよう環境整備を進めるとともに、選択議定書を早急に
批准するよう強く要望します。
提出先 参議院議長 衆議院議長 内閣総理大臣 外務大臣
法務大臣 内閣府特命担当大臣(男女共同参画)各位
9月10日本会議場に於いて以下の説明を行いました。
女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書案の
提案の理由をご説明いたします。
あらゆる分野における女性差別の撤廃を謳った「女性差別撤廃条約」の実効性を
高めるために同条約の選択議定書が1999年国連総会で採択されました。
同条約を締結する189か国の内、現在までに112か国が選択議定書を批准しています。
またOECD(経済協力開発機構)へ加盟する36か国では、30か国が批准しています。
各国の男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数2018年」によると日本は149か
国中110位と先進国のなかでも最低の状況です。
「なぜ女性差別撤廃条約選択議定書の批准は必要なのか」
選択議定書には個人通報制度と調査制度があり、個人通報制度は国内で差別是正を
求めて最高裁まで闘っても差別が是正されない場合、個人が女性差別撤廃委員会に
直接通報して救済を求めることができる制度です。調査制度は女性差別撤廃条約に
定める権利の重大または組織的な侵害があるという信頼できる情報が得られた場合
に当該国の協力のもとで調査し、国に調査結果を意見・勧告とともに送付する制度
です。」
国の「第4次男女共同参画基本計画」(2015年12月25日作成)には「女性差別
撤廃条約の積極的遵守に努める」「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准に
ついて真剣に検討を進める」と明記されています。「政府としては現在、各方面
から寄せられている意見も踏まえつつ、真剣に検討を進めている所であり諸外国
における個人通報制度導入前の準備や運用の実態等についても調査等を行なって
いる。」としています。
国連女性差別撤廃委員会の日本の本条約実施状況報告審議では2003年、2009年、
2016年と国連から選択議定書の批准が奨励され、日本の批准を繰り返し求めて
います。国会においては参議院で選択議定書の早期批准を求める請願が2001年
から2016年の間に20回も採択されています。
選択議定書は女性の人権保障の「国際基準」として、条約の実効性確保に重要な
役割を果たしています。日本が批准することによりジェンダー不平等を無くす
ための効力が一層強まることが期待されます。
政府は女性たちの声を真摯に受け止め、男女平等を実現し、全ての人の人権が尊重
される社会をつくるため、速やかに選択議定書の批准に向けて動き出すべきです。
どうぞ議員皆さまの速やかご審議をお願いいたします。
以上長くなりましたが、意見書可決への経緯の一端をお知らせします。
「国連女性差別撤廃条約『選択議定書』の速やかな批准を求める意見書」が
9月18日議会最終日に全会一致で可決されました。地方の小さな自治体議会で
この意見書が可決されたことの意義は大きいと思います。
全国の議会への反応と影響は少なからず、大きいものがあると思われます。
しばらくその対応に追われておりました。
これからも全国の議会でこの意見書が上程され可決されることを期待し願って
います。そして政府が直ちに「選択議定書」を批准することを信じています。
まだ一般的には国連女性差別撤廃条約「選択議定書」について議会でも議員の方も
関係者以外はご存知ない方が多いように思います。しかしこれはSDGs17のゴール
の中にあるまさに「ジェンダー平等」の問題であり最も重要であると考えています。
なぜならそれは基本的人権の問題であり、人間が人間として当然もっている基本的
な権利だからです。その権利が世界で先進国と言われている日本で達成にはまだ
ほど遠いいという現実があります。
意見書は私が提出した原案は2度修正され、削除と加筆がありますので、原案と
修正案の双方を載せたいと思います。
原案:
女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書(案)
1979年国連において、あらゆる分野で女性が性に基づく差別を受けない権利と
平等の権利を保障する女性差別撤廃条約が採択されてから40年が経ちました。
日本は1985年に批准して来年で35年になります。しかしながら各国における
男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数2018年」によると日本は149か国中
110位と先進国のなかでも最低の状況です。
政府が女性の活躍を推進する一方で、財務省高官によるセクハラ疑惑やDVなど
の性暴力、男女賃金格差や非正規雇用の問題、さらには大学の医学部入試で
女子の受験者に不利な得点操作の発覚など、日本の女性差別の根深さが明らかに
なりました。
国連女性差別撤廃条約は現在189か国が締結し、さらに条約の実効性を高める
ために、1999年女性差別撤廃条約選択議定書が採択され、締約国のうち112か
国が批准していますが、日本はまだ批准していません。
選択議定書は個人通報制度と調査制度の2つの制度があり、批准されれば、同条約
に定められた権利の侵害に対して女性差別撤廃委員会に、個人又は集団で直接
通報することができ、同委員会は通報に基づき調査や審議を行い、必要に応じて
該当する締約国に対し勧告や、見解の提出を求めることができます。
選択議定書は女性の人権保障の「国際基準」として、条約の実効性確保に重要な
役割を果たしています。日本が選択議定書を批准し個人通報制度が導入されれば
ジェンダー不平等を無くすための効力が一層強まることが期待されます。
また、国の「第4次男女共同参画基本計画」には、「女性差別撤廃条約の積極的
遵守に努める」「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准について真剣に検討を
進める」と明記されており、さらに参議院で選択議定書の早期批准を求める請願が
2001年から2016年の間に20回も採択されています。
政府は、女性たちの声を真摯に受け止め、男女平等を実現し全ての人の人権が
尊重される社会をつくるために、女性差別撤廃条約採択40年、選択議定書採択
20年という節目に当たる本年こそ、選択議定書を批准するよう強く要望します。
提出先 参議院議長 衆議院議長 内閣総理大臣 外務大臣
法務大臣 内閣府特命担当大臣(男女共同参画)各位
修正案:
女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書(修正案2)
あらゆる分野で女性が性に基づく差別を受けない権利と平等の権利を保障する
女性差別撤廃条約が、1979年国連において採択されてから40年が経ちました。
日本は1985年に批准して、来年で35年になります。
政府が女性の活躍を推進する一方で、財務省高官によるセクハラ疑惑やDVなど
の性暴力、男女賃金格差や非正規雇用の問題、さらには大学の医学部入試で女子
の受験者に不利な得点操作の発覚など、日本の女性差別の根深さが明らかになり
ました。
国連女性差別撤廃条約は現在189か国が締結し、さらに条約の実効性を高める
ために、1999年女性差別撤廃条約選択議定書が採択され、締約国のうち112か国
が批准しています。
選択議定書は個人通報制度と調査制度の2つの制度があり、批准されれば、同条約
に定められた権利の侵害に対して女性差別撤廃委員会に、個人又は集団で直接通報
することができ、同委員会は通報に基づき調査や審議を行い、必要に応じて該当する
締約国に対し勧告や、見解の提出を求めることができます。選択議定書は女性の
人権保障の「国際基準」として、条約の実効性確保に重要な役割を果たしています。
日本が選択議定書を批准し個人通報制度が導入されればジェンダー不平等を無くす
ための効力が一層強まることが期待されます。
国の「第4次男女共同参画基本計画(2015.12.25作成)」には、「女性差別撤廃
条約の積極的遵守に努める」「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准について
真剣に検討を進める」と明記されており、さらに参議院で選択議定書の早期批准を
求める請願が2001年から2016年の間に20回も採択されています。
政府は、女性たちの声を真摯に受け止め、男女平等を実現し全ての人の人権が尊重
される社会をつくるためにも、日本における司法制度や立法政策などの実施体制等
の課題を早急に解決されるよう環境整備を進めるとともに、選択議定書を早急に
批准するよう強く要望します。
提出先 参議院議長 衆議院議長 内閣総理大臣 外務大臣
法務大臣 内閣府特命担当大臣(男女共同参画)各位
9月10日本会議場に於いて以下の説明を行いました。
女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める意見書案の
提案の理由をご説明いたします。
あらゆる分野における女性差別の撤廃を謳った「女性差別撤廃条約」の実効性を
高めるために同条約の選択議定書が1999年国連総会で採択されました。
同条約を締結する189か国の内、現在までに112か国が選択議定書を批准しています。
またOECD(経済協力開発機構)へ加盟する36か国では、30か国が批准しています。
各国の男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数2018年」によると日本は149か
国中110位と先進国のなかでも最低の状況です。
「なぜ女性差別撤廃条約選択議定書の批准は必要なのか」
選択議定書には個人通報制度と調査制度があり、個人通報制度は国内で差別是正を
求めて最高裁まで闘っても差別が是正されない場合、個人が女性差別撤廃委員会に
直接通報して救済を求めることができる制度です。調査制度は女性差別撤廃条約に
定める権利の重大または組織的な侵害があるという信頼できる情報が得られた場合
に当該国の協力のもとで調査し、国に調査結果を意見・勧告とともに送付する制度
です。」
国の「第4次男女共同参画基本計画」(2015年12月25日作成)には「女性差別
撤廃条約の積極的遵守に努める」「女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准に
ついて真剣に検討を進める」と明記されています。「政府としては現在、各方面
から寄せられている意見も踏まえつつ、真剣に検討を進めている所であり諸外国
における個人通報制度導入前の準備や運用の実態等についても調査等を行なって
いる。」としています。
国連女性差別撤廃委員会の日本の本条約実施状況報告審議では2003年、2009年、
2016年と国連から選択議定書の批准が奨励され、日本の批准を繰り返し求めて
います。国会においては参議院で選択議定書の早期批准を求める請願が2001年
から2016年の間に20回も採択されています。
選択議定書は女性の人権保障の「国際基準」として、条約の実効性確保に重要な
役割を果たしています。日本が批准することによりジェンダー不平等を無くす
ための効力が一層強まることが期待されます。
政府は女性たちの声を真摯に受け止め、男女平等を実現し、全ての人の人権が尊重
される社会をつくるため、速やかに選択議定書の批准に向けて動き出すべきです。
どうぞ議員皆さまの速やかご審議をお願いいたします。
以上長くなりましたが、意見書可決への経緯の一端をお知らせします。
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