斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

3月議会定例会一般質問 「長寿祝金」の見直しと「敬老会」の在り方について

2016-05-02 13:58:47 | 観光
この「長寿祝金」と「敬老会」に関する一般質問は5年前の2011年(平成23年)に私が議員になって
初めての6月議会定例会で「ニセコ町敬老祝賀会と高齢化について」一般質問をさせていただきました。
それから5年経ちましたが、今年の3月議会で再びこの件に関する質問をさせていただくことにしました。
これは多くの高齢者の皆様から、厳しい批判を受けることを覚悟で再度質問をさせていただきました。

「質問」:「長寿祝金」の見直しと「敬老会」の在り方について
「回答」:「長寿祝金」と「敬老会」の開催はこれからも続けていきたい

Q斉藤うめ子議員
 ニセコ町は、平成16年4月から現行の長寿祝金制度が施行され、敬老会は平成15年から
ヒルトンニセコビレッジで開催され、今日に至っています。その経費は、今年度で313万円、
10年前の224万円に比較すると長寿化に伴い年々増加傾向にあります。喜寿は3万円、
米寿は5万円、白寿は20万円となっておりますが、これからますます厳しい財政状況の中で
現在の現金支給額が果たして妥当なのか。喜寿の祝金を廃止した自治体もふえてきております。
また、現金にかわる心のこもったお祝いはないのか、十分検討する必要性があると思います。
 また、敬老祝賀会のあり方ですが、現在75以上の高齢者を対象にしたヒルトンホテルでの
祝賀会に係る経費約170万円、対象者の約30%未満の出席率です、を高齢者がより健康で幸せな
長寿を過ごせるような老人福祉対策と子どもの貧困対策に回すべきではないかと考えます。
現在の長寿祝金と敬老祝賀会のあり方を根本的に見直す時期に来ているのではないかと考えますが、
町長のお考えを伺います。

A片山町長
 長寿祝金の見直しと敬老会のあり方についてでありますが、現在の長寿祝金につきましては、
議員の言われますとおり、その年の喜寿、米寿、白寿の該当者にお贈りをしており、その年の
該当者の人数により毎年予算額が変動しております。お祝金の経過としましては、昭和49年から
ニセコ町に一年以上住まわれている満77歳以上の方に敬老年金として1万円を支給しておりましたが、
予算額の増額や財政の将来等を総合的に検討して、敬老年金を廃止するとともに、長寿の節目を
迎えます喜寿、米寿、白寿の方に長寿お祝金として平成16年度から支給をしているものでございます。
この新たな制度がスタートする前の平成13年には町から敬老年金、この1万円ずつ配付させて
いただいたものでありますが、これを廃止する条例を提案しましたところ、高齢者の皆様の
ささやかな楽しみを奪うことになる、また高齢者への感謝の気持ちや高齢者を敬うことは
続けるべきであるとのご意見で条例案が本議会で否決をされたという経緯がございます。
こうしたいきさつを経て、現在の取り組みは議会議員の皆様も含めましてさまざまな皆様と協議の上で
つくり上げられてきたものでございます。これまでの日本の社会、そしてニセコ町のまちづくりを支え、
貢献されてこられましたご高齢の皆様方の長寿を祝うとともに、敬老意識の高揚を図ることを基本に
長寿祝金と敬老会の開催はこれからも行っていきたいというふうに考えております。
年に一度、200名ほどの皆様が一堂に会し、敬老をお祝いする場として大変楽しみにしていただい
ているご高齢の皆様がたくさんおられるということもご理解いただければありがたいと思います。
 しかしながら、斉藤議員がこれにつきましては再度のご質問でありますので、議会議員皆様方の
一致したご意見かどうか、その辺のところも私どもで一回意見交換の場を設けさせていただければ
ありがたいというふうに思います。

Q斉藤うめ子議員
 私は、高齢者の一人として申し上げます。ことし1月28日現在、ニセコ町の65以上の人口は
1314人、高齢化率は27.5%になっています。(日本の全人口に占める65歳以上の割合は
2015年で26.7%)これは3.6人から3.7人に1人の割合で高齢者がおります。それから、
75歳以上の人口は698人、ニセコ町の14.6%を占めています。6,7人弱に1人の割合です。
このように高齢者の町に占める人口は確実にふえていることが実態です。
 そこで、老人福祉法という法律があるのはご存じだと思いますが、ここの第一条の目的の中で、
まず高齢者の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じと、まずそういう文言があります。
年をとると病気にかかりやすくなります。医療費もかかります。この心身の健康保持と生活の安定が
何より大切ではないかと私は思っております。これはお金にはかえがたいものではないかと思っております。
それから、第二条にも生きがいということをこの老人福祉法の法律の中でうたっています、健全で安らかな
生活を保障するものとして。そして、この現在の長寿祝金のあり方は、この生きがいというものに相当するのか。
全然ないとは言いませんけれども、考えてみる必要があるのではないかと思っています。何よりも健康な心身、
安定した生活、それが大切ではないかと思っています。そして、第三条には、これもずっとこの法律の中で
繰り返されているのですが、やはりそこでも常に心身の健康を保持しということをうたっています。
社会的活動に参加するように、また適当な仕事に従事する機会、その他社会的活動に参加する機会を
この法律の中でうたっています。
近未来を考えたとき、私は子どもの貧困放置による社会損失の大きさを考慮し、こうした経費を
0歳から6歳までの子どもたちの育ちを支援することが老人としての使命ではないかと考えています。
2012年の時点で子どもの貧困率は道内19.7%、47都道府県で五番目に厳しい状況にあります。
子どものいる世帯の5世帯に1世帯の割合で貧困状態にあります。
私は、この長寿祝いとか、それから敬老祝賀会を一切やめなさいと言っているわけではないのです。
この経費でもってさらに高齢者の心身の健康と生きがいになるものに活用できないかなと考えています。
 一例ですけれども、旭川のちょっと上のところに鷹栖町という人口7,100人の町があるのですけれども、
そこでは長生き感謝祭というのがあって、これまで丈夫で長生きしてきたことに感謝しようという思いで
元気な高齢者と町民が一緒になって長寿のお祝いを自分たちで実践しているというお話を伺っています。
これは43年目を迎えていると聞いています。これこそが住民による住民のための住民の自治である
ということを感じて、私は参考にすべきところがあるのではないかと思っておりますが、
町長、どのように思っておりますか。

A片山町長
 心身の保持、健康、生きがい、まさにそのとおりでおっしゃるとおりだというふうに思います。
私どもは、総合的な福祉政策ということで、高齢者の皆さんにもできる限りの対応をさせていただく
と同時に子どもの子育て環境といいますか、そういうものにも最大限の配慮をしつつ今町政運営を
しているところであります。子どもの施設、幼児センターの経費につきましても国の法律が本当に
はね上がるのを皆さんの思いで応援をさせていただいているような状況であります。
一方で、この長寿祝金、それぞれの年度を区切って配付させていただきますが、これを本当に楽しみに
されている方もいっぱいおられるというのは事実であります。多分そういった人々の思いをいたして
議会で前回はかなりいろんな議論があって、町での提案というのは否決されたのではないかと
いうふうに思います。今おっしゃった意味は、スクラップ・アンド・ビルドで、これをスクラップして
別なところにもっと効果の高いところあるのではないかという趣旨かというふうに思いますので、
それらのことも踏まえまして議員各位と意見交換させてもらう場を設けて進んでまいりたいと思います。
 ただ、先ほど鷹栖の件をお話しされておりましたが、我が町でも各地区、地域によって独自で
長寿祝いの敬老会やっている地域たくさんございます。これからは方向としては、議員趣旨で
言われたのだと思いますが、町が何でもやるのではなくて、やっぱり住民の皆さんが主体的に
それぞれ動いていくという町にどうしていくかということではないかなというふうに思います。
だから、町が何でも音頭をとってやるものから住民がそれぞれ思った人が集まってそういった敬老祝の
場を設けていくとか、そういった自治会も大変重要ではないかというふうに思っておりますので、
そういった多様なものについても協議、支援をしてまいりたいとの我々の思いであります。

Q斉藤うめ子議員
 町長のおっしゃることもわからないではないのですが、時代はどんどん変わって、現状いろんな
経済的な問題とか、それから高齢者も元気な高齢者もたくさんふえてきています。それで、
これは私も全国の長寿祝金とか敬老会とか調べられる限り調べてみたのですけれども、
その中で現金を節目の年齢の方に支給するというのは、非常に時代おくれの手法というか、
それから金額も多ければいいではなくて、本当に喜ばれるもの、これは検討しなければならない
ことなので、知恵の見せどころだと思うのですが、何よりも高齢者の安全、安心、見守り、
そして健康でいられることを第一にそれを考えることがそれこそこの町の公正、思いやりの
施策につながるのではないかなと思っております。そして、高齢者が自分たちで生きがいを持って
生きられることが何よりも健康にもつながるというふうに考えております。ですから、
これからの大きな課題になるかと思いますので、お金が多ければいいというものではないと思います。
町長がおっしゃったように議会でも検討をさせていただけたらいいだろうと思っております。


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