送電線の表示が復活した「地理院地図(新版)」の地図
山で使う地図やGPSのトラックログは、カシミール3Dというフリーソフトで配信される国土地理院の電子国土地図を利用している。必要部分を切り取って印刷して持ち歩いているので、ここ15年以上、地形図は買ったことがない。
昨日、HPの更新作業中に、GPSトラックログを取り込もうとして、地図を開けたら、「15/07/18を持ちまして、旧版の地理院地図終了いたしました。旧版の地理院地図(旧電子国土地図)をお使いの場合、国土地理院の配信が終了していますので、新たな部分のダウンロードはできません。右側のパネルより「地理院地図(新版)」に切り替えてお使いください。」という表示が出て、地図が表れない。
ところが、そのパネルに「地理院地図(新版)」のボタンがない・・・ここからパニックが始まる。PC歴は長いが、何かシステムの変更や不調になったときの対応が苦手で、いつも苦労するのが悩みである。
夜になってから、自分のカシミール3Dのバージョンが古いからだと思った。今になって落ち着いて考えてみたら、バージョンアップするだけでよかったのだが、アンインストールして、インストールしなおせば良いと考えた・・・間違ってはいなかいのだが・・・。
ところが、途中で「地図の保存に失敗しました 地図の保存先が読み取り専用であるか、ディスクエラーの可能性があります」というメッセージが出て、それ以降なにもできない。しかも、そのメッセージが、どうやっても消えない。PCのスイッチを切ると消えるのだが・・・何度かアンインストールとインストールを繰り返してみても、結果は同じ・・・そこで疲れて寝てしまった。
今朝になって、いろいろ原因を考えてみた。アンインストールしても、古いフォルダの中に関係ファイルが残っているのが邪魔になっているのかと思い、それを全部削除してインストールしたら、すんなりできた。右側のパネルに「地理院地図(新版)」のボタンも出てきた。それをクリックしたら、無事に新しい地図が表れてひと安心。GPSトラックログも取れて、それぞれの山の記録にもアップすることができた。今度からマメにバージョンアップしなくてはと思った。
○「地理院地図(新版)」の改訂点
そこで、今回の改訂では何が変わったのか調べてみた。送電線の表示が復活したほか、行政界が目立たなくなったそうだ。
国土地理院が公開している地図で送電線を表示しなくなった動機がテロ防止とのことだが、この山歩きの格好の目印が表示されなくなったことは、山仲間の間でもとても悪評だった。復活の声が国土地理院へ多く寄せられたらしい。早速送電線の走っているところを見たら確かに復活していた。
また、 送電線以外にも等高線の描線が心持ち細くなったようだ。よく見ると50m間隔の等高線は旧版と同じだが、10m間隔の等高線が細くなって、地図の高低表現にメリハリが戻ったようだ。標高点の数字も太ゴシックから通常のゴシックになっている。
行政界が目立たなくなった、という点に関しても、これまであまりにも幅広でうざい印象だった県境や市区境界の線が昔のような一点太鎖線や二点細鎖線に変わっている。尾根などで点線の道があると重なって判りにくいという問題があっただけに、国土地理院発行の25000分の1地形図の表示に戻したのは正解だと思う。
これ以外にも、いろいろ改訂点があるようで、旧版よりすっきりとして見やすくなっている感じがする。