前回はやたらと重い扇面皿を紹介しましたが、今回は江戸前期のわりとスタンダードな扇面皿です
「染付鷺文扇面皿」
横が16.5cm、縦が8cmほどの小皿で、見込み部分には鷺が二羽絵付けされています
鷺文は伊万里では人気のある文様だったようで、江戸前期から後期まで数多く見られますが
この品は寛文~延宝といった江戸前期の品であろうと思われます。
小皿ですので文様の描ける空間は少ない訳ですが、それでも生き生きとした鷺がえがかれていますので
やはり当時の陶工さんの技量は相当なものだったと言えるでしょうか。
高台部分には元禄あたりの伊万里に見られる文様が描かれていますが、正直なところ中期の同様の文様よりも
随分と雑な絵付けのように見えます。さらに、この角度から見ると良く分かりますが、単純な扇面形ではなく
若干角度を変えた成形になっています。
裏文様がこの時代に見られる折れ松葉とかではなく、なにやら花のようなものが描かれている点は
ちょっとだけ点数が高いように感じます。
以前にお世話になっていた神戸のベテラン業者さん曰く、「変形皿は丸皿よりずっと少ない」だそうで
思えばその言葉を鵜呑みにして変形皿を集めようと思った時代もありました。(ずっと前ですが)
「染付鷺文扇面皿」
横が16.5cm、縦が8cmほどの小皿で、見込み部分には鷺が二羽絵付けされています
鷺文は伊万里では人気のある文様だったようで、江戸前期から後期まで数多く見られますが
この品は寛文~延宝といった江戸前期の品であろうと思われます。
小皿ですので文様の描ける空間は少ない訳ですが、それでも生き生きとした鷺がえがかれていますので
やはり当時の陶工さんの技量は相当なものだったと言えるでしょうか。
高台部分には元禄あたりの伊万里に見られる文様が描かれていますが、正直なところ中期の同様の文様よりも
随分と雑な絵付けのように見えます。さらに、この角度から見ると良く分かりますが、単純な扇面形ではなく
若干角度を変えた成形になっています。
裏文様がこの時代に見られる折れ松葉とかではなく、なにやら花のようなものが描かれている点は
ちょっとだけ点数が高いように感じます。
以前にお世話になっていた神戸のベテラン業者さん曰く、「変形皿は丸皿よりずっと少ない」だそうで
思えばその言葉を鵜呑みにして変形皿を集めようと思った時代もありました。(ずっと前ですが)
扇面の左側が膨らんでいるのは意図的なものなのですね。そこまで凝るのも不思議な気がしますが、何でもやってみようの時代だったからでしょう(^.^)
左側の鷺は、今にも飛び出そうとしていますね。その一瞬がよく描かれていますよね。卓越した技量が覗えますね。
確かに、「変形皿は丸皿よりずっと少ない」ですよね。そして、優品が多いですよね。
今見ると、単なる扇形よりも魅力があるように思えるから不思議です。
寛文期の伊万里には大胆な品が多く見られますが、そういった気風の時代だったんだと思います。
どう見てもこの形で成形されたとしか思えないのが事実のようです。
この時代の伊万里は延宝期のような完成度はないものの、大胆さと味わいという点では一番のように感じます
しかも古九谷様式には変形皿が多いこともあって、見つけると欲しくなるんですよね~・・・。