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金曜日にも別ネタとして記事にしましたが、昔の商標の資料をめくっていると、色々と面白いことがありますね。
今日は、こちら。
色々なお酒の銘柄が出ていますが、これ、昔の風習をよく示しているんです。
その「昔の風習」とは、江戸・東京の下り酒問屋の風習で、蔵元さんの銘柄をそのまま売るだけではなく、それぞれの下り酒問屋が銘柄を持っていて、それを灘の蔵元さんに造ってもらっていたのです(今で言うPBでしょうか)。
例えば、現在の加島屋さんの北新川「廣岡助五郎」は「陽道」、同じく新川きっての下り酒問屋だった「鹿島本店」は「鶴巻政宗」、ウチの茅場町店(だな)の下り酒問屋「升本幸太郎」は「揚升」など。
(ちなみに「揚升」というのは、本店(ほんだな)である、「揚場町の升本」のことです)
で、これら9つの下り酒問屋のPBを造っていたのが、左端に「醸造元」と名前の出ている、灘は今津の「本辰酒造株式会社」です。
灘で「辰」といえば、白鹿のご本家を始めとする辰馬家ですが、ネットでググってみると白雪(小西)さんの社史に
大正4年西宮郷に酒蔵を建設しまた鳴尾辰馬半右衛門蔵を買収、本辰酒造株式会社を設立して12代目新右衛門業精が社長に就任
とありました。なるほど、辰馬さんの分家を買収したんですね。
ちなみに本辰酒造は戦争で燃えてしまって閉じたようですし、9つの下り酒問屋も時代と共にさまざな形になっています。
いやぁ、色々ですね、と感傷に浸る余裕はなく、歴史にならないよう、今日も明日も汗をかいて頑張りましょう!!
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